「オンエアできない!」
真船佳奈・全1巻・朝日新聞出版
★ ★ ★ ★
テレビ東京の新人ADが、ADの日常について語る半ばエッセイのような作品。
作者が本当にテレビ東京のADだということで、話に物凄くリアリティがある。
予算の少ないテレビ局なので、予算がない中どういう工夫をして番組を作っているのか、という辺りも読み応えがある。
作者が漫画を描くことがほぼ初めてというのもあり、全体的に絵が上手くないのが玉に瑕。
「オンエアできない!Deep」
真船佳奈・全1巻・朝日新聞出版
★ ★ ★
上記作品の続編。
内容的にはADの日常から、ADとして体験した一般的にはあり得ないような話にシフトしている。
絵は小慣れてきて読みやすくなったが、逆に話は悪くないけどそこまで……という感じになってしまった。
「さよなら絵梨」
藤本タツキ・全1巻・集英社(ジャンプ+)
★ ★ ★
とある中学生の少年がもうすぐ死ぬ母親の日常をスマホで撮影し、編集して上映したものの評判はすこぶる悪かった。しかし、それを見て何かを感じた少女・絵梨が少年の前に現れる。少女に誘われ、2人は様々な映画を一緒に観るようになる。
様々な伏線が張ってあり、カメラに捕らえられていない部分に真実があることがわかるシーンは鳥肌モノ。
ただ、作者独特の世界観があるので、感性が合うかどうかで評価は大きく変わってくると思う。それなりに人を選ぶ。
「食戟のサンジ」
附田祐斗・佐伯俊・全1巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
「ONE PIECE」(ワ行参照)の登場人物・サンジのシェフ生活を「食戟のソーマ」を描いたコンビが作品化したスピンオフ。
話のノリは「食戟のソーマ」そのものなので、「食戟のソーマ」が好きなら間違いなく楽しめる。
絵は抜群に上手いので、違ったタッチの「ONE PIECE」を読みたいという人にも合う。
「ONE PIECE エピソード エース」
Boichi・全2巻・集英社(ワンピースマガジン)
★ ★ ★ ★
「ONE PIECE」(ワ行参照)の登場人物・エースのスピンオフ作品。
1人で海に出た後、白ひげの部下になるまでの過程が描かれている。
絵と話に「ONE PIECE」に対する並々ならぬ情熱が感じられる作品で、全編通して熱い。
本編を補完する内容になっているので、「ONE PIECE」が好きなら読んで損はしない。
差し替え作品
「紅い霧の中から」
野原もさえ・全5巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★ ★
暗殺者の息子として生まれた少年は、幼い頃から殺人方法を母親に仕込まれる。後に母親と死別し、様々な施設や家を転々する中で、少年は多くの人を殺していく。
序盤から話が二転三転するので、いい意味で先が見えない。
絵も残酷描写が上手く、暗い雰囲気があるところが作品と合っていてよい。
しかし、4巻で母親関連の話は完結するのだが、その後第2部と思われる部分で打ち切りになってしまい、非常に中途半端なところで終わってしまった。
2~3巻辺りで中だるみがあったせいか。
「乙女ゲー転送、俺がヒロインで救世主!?」
辻本ユウ・全5巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★
妹がハマっている乙女ゲームの世界に手違いで転送されてしまった少年は、なぜかゲームの中ではヒロイン役になっており、様々なイケメンキャラに言い寄られてしまう。下手に好感度を上げると個別ルートに入ってしまうため、少年は好感度を上げないように努力しつつ、現実世界へ帰る手段を模索する。
好感度をあえて上げないように努力したり、転生ではなく転送なので現実世界から妹のアドバイスが届くなど、それなりに捻られている設定がいい。
王道なゲーム内のキャラ設定にツッコミを入れつつ進んでいく話もなかなか楽しい。
最後は多少駆け足展開だったものの、ちゃんとゲーム世界から戻って終わっている。その後にまだ続く感じではあったが、ギャグマンガなのでこの終わり方でよかったと思う。
「おひとり様物語」
谷川史子・全10巻・講談社(Beth・Kiss)
★ ★ ★ ★
独身で恋人がいない、もしくは恋人と離れている、基本的に孤独な女性たちの物語。
16P完結もののオムニバス形式で、作者の得意分野のような感じで楽しく読める。
ハッピーエンドもそうでないものもあるのがよく、どこからでも読める形式なのもいい。
ただ、おひとりさまの女性が主人公という縛りがあるせいか、中盤以降は似たような話であったり、おひとりさまというより普通の恋愛ものだったりする話が増えてしまい、残念。
「君と僕。」
堀田きいち・全17巻・スクウェア・エニックス(ガンガンパワード→Gファンタジー)
★ ★ ★ ★
個性的な4人の高校生たちの日常を描いた作品。
やわらかい雰囲気が非常によい作品で、癒し系の雰囲気がありながらも、内容は結構毒々しい、というギャップが楽しい。
絵はすっきりしていて読みやすいが、背景がかなり白いのもまた気になってしまう。
話は長期休載を経て、無事完結。
休載の影響からか、3年生の後半部分がごっそり存在しない状態になってはいたが、作中の恋愛関係を一通り整理して卒業式で終わっている。休載前後での絵の変化もほぼないので、その辺りは違和感なく読める。
「双翼の武装使い」
sanorin・全3巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★
人類が滅亡に向かおうとしている中、規格外の身体能力と頭脳をそれぞれ持つ2人が能力武装を手に入れて世界を救うために立ち上がる、という話。
主人公2人が無双していく話なので、基本的に読んでいてスカッとする展開が多い。
序盤は割と面白かったのだが、主人公2人が能力者の学園に入学する、という展開になってから一気に普通の話になってしまい、残念。
最後は完全な打ち切りで、無理矢理ラスボスとの戦いに挑むシーンを挟み込んで何とかまとめた、という感じになってしまっている。
絵は安定して上手かったのだが。
「Dr.STONE」
Boichi・全26巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
突如謎の光に包まれ、地球上全ての人が石化してしまう。
それから約3700年後、偶然石化解除された少年が科学知識を総動員して原始にまで戻った地球で石化の謎を追っていく。
全編に渡って科学知識がふんだんに盛り込まれていて楽しく読める。様々な機械も原理から説明してくれるので、どうして作り上げることができるのかがはっきりわかるのが素晴らしい。
話もテンポよく進んでいて、飽きることなく読める。
人類の石化についても、現代科学で解明可能な部分まではキッチリ解説してくれていて、こういう未来は実際に起こり得るかも、と思わせてくれる。
最後は打ち切りではなかったが、話にある程度区切りがついたところで終わっていて、話としてまだ先がある感じだったのは一長一短ある。
「ひぐらしのなく頃に 令 星渡し編」
刻夜セイゴ・全2巻・ビッグガンガン(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★
「ひぐらしのなく頃に」本編から約35年後、令和元年の雛見沢村で再びオヤシロサマの祟りが起こる。
梨花を除く本編の主人公4人にそれぞれ子供が出来ていて、その子供たちが惨劇の謎に挑む。
舞台が令和になっても、雛見沢村が世界遺産を目指して観光地化されているなど、それなりに村が存続していると思わせてくれているところは素直に上手いと思う。
なお、話としてこれは問題編なので、謎が謎のまま終わっている。これを読むなら解答編もセットで。
綿流しのお祭りの日に村にある宗教団体のお祭りに参加してしまった場合の話が展開されている。
「ひぐらしのなく頃に 令 鬼熾し編」
夏海ケイ・全2巻・ガンガンONLINE(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★ ★
こちらも令和の「ひぐらしのなく頃に」。
キャラ紹介がメインの序盤はほぼ「星渡し編」と展開が同じになっているが、画力が高いのはこちらの作品なので、引き込む力は強い。
1巻の中盤くらいで展開が分かれてくる。
読者を驚かせようとする構成が上手い。
なお、この作品も問題編。綿流しのお祭りに宗教団体に属する少女を誘った場合の話が展開されている。
「ヒノワが征く!」
sterelka・全8巻・スクウェア・エニックス(ビッグガンガン)
★ ★ ★
「アカメが斬る!」(ア行参照)の続編だが、アカメ自身は出てくるものの舞台は別の大陸に移っており、あくまで脇役という形になっている。
新たに主人公となったヒノワが大陸を統一する話になる……はずだったのだが、打ち切りになってしまい、非常に中途半端なところで終わってしまった。
序盤は小国が大国に挑む話になっているが、話として面白くなってくるのはその決着がついてから。なのに、その直後に打ち切りとなってしまった。
序盤が長すぎたのか、新展開に入ってから人気が落ちたのか。
「百姫夜会」
いふじシンセン・全3巻・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★
自分の保身しか考えないスクールカーストの最底辺一歩手前の少女が、カースト上位の子に命令されて訪れた心霊スポットで自殺した少女の幽霊に取り憑かれてしまう。しかし、2人は妙に馴染んでしまい、共に暮らして行くことになる。
主人公の性格がちょっと変わった感じでよかったのだが、それが表現されていたのは第1話のみで、以降は普通の女子高生になってしまい、残念。
少しずつ仲間が増えていく展開だったのだが、1人仲間が増えるまで結構時間がかかったというのもあり、その辺りが中だるみで打ち切りの原因だったかと思われる。
最後は中ボスに挑むところで終わる、というトンデモない打ち切り仕様だった。
コミックスでは一応作品の結末として予定されていただろう部分は描かれている。
2023年02月04日
2022年09月05日
コミックスレビュー追加
「あかね噺」
末永祐樹・馬上鷹将・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
落語家として真打に昇進できなかった父の無念を背負い、17歳の少女が落語家になって真打を目指す話。
様々な古典落語の解説を作中で丁寧にやってくれているので、落語のことをあまり知らなくても話に入れる。
現代に合わせた改作落語やそれぞれの噺家の個性もあって、テンポよく読めるし話に引き込まれる。
少女の落語家としての成長物語として見ても楽しい。
「オウルナイト」
高津カリノ・ガンガン(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★
札幌のすすきのにあるニュークラブ(キャバクラ)で女装して働くことになった青年と、その店にいる個性の強い従業員や客たちの話。
舞台がファミレスからクラブに移って登場人物の平均年齢が上がった「WORKING」(ワ行参照)という感じ。キャラ被りしているようなキャラはいないので、作者の作風が好きなら楽しめる。
「神作家紫式部のありえない日々」
D・キッサン・ゼロサム(一迅社)
★ ★ ★ ★
夫に先立たれて同人誌を書くことで寂しさを紛らわせていた女性に、断れない宮仕えの話が来る。中宮の教育係となった女性は藤式部という名前を与えられ、公認同人活動を許されて源氏物語の続きを書くことになる。
舞台は平安時代だが、セリフには結構な横文字が使われているので、その辺りのノリが合わないときついかもしれない。極端に現代語訳されていると思った方がいい。
背景や当時の生活様式などは結構しっかり描かれている。
「57人の遺産相続人」
夢路行・全1巻・エレガンスイブ(秋田書店)
★ ★ ★
とある大金持ちの老人が生前関係のあった人たち57人にそれぞれ別の遺産を残した。その遺産を渡すように頼まれたスナックを経営する3人の女性と遺産相続人たちの物語。
渡される遺産はそれぞれ謎めいていて、なぜその遺産が選ばれたのか?、というのを解明していく話がオムニバス形式で語られていく。
オチにちょっとした捻りがあったりもして、各話割と面白く読める。
「タコピーの原罪」
タイザン5・全2巻・ジャンプ+(集英社)
★ ★ ★ ★
宇宙にハッピーを広めるため地球にやって来た宇宙人・タコピー。自分にパンをくれた少女を幸せにするため、タコピーは様々な便利道具を少女に与えようとするが、少女はそれを受け取らなかった。
タコピーは善意だけで動いているものの、善意だけではどうにもならない現実であったり人間関係で最悪の結果を招くなど、読んでいるといろいろ考えさせられる作品。
次第に壊れていく主人公、イジメをしないと自我を保てないいじめっ子など、心を抉ってくる。
最後は少々都合のいい終わり方に見えてしまったことだけが残念。
「ひぐらしのなく頃に 令 星渡し編」
刻夜セイゴ・ビッグガンガン(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★
「ひぐらしのなく頃に」本編から約35年後、令和元年の雛見沢村で再びオヤシロサマの祟りが起こる。
梨花を除く本編の主人公4人にそれぞれ子供が出来ていて、その子供たちが惨劇の謎に挑む。
舞台が令和になっても、雛見沢村が世界遺産を目指して観光地化されているなど、それなりに村が存続していると思わせてくれているところは素直に上手いと思う。
これから起こる惨劇に向けて不穏な空気が上手く出ている。
「ひぐらしのなく頃に 令 鬼熾し編」
夏海ケイ・ガンガンONLINE(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★ ★
こちらも令和の「ひぐらしのなく頃に」。
キャラ紹介がメインの序盤はほぼ「星渡し編」と展開が同じになっているが、画力が高いのはこちらの作品なので、引き込む力は強い。
1巻の中盤くらいで展開が分かれてくる。
読者を驚かせようとする構成が上手い。
「黄泉のツガイ」
荒川弘・ガンガン(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★ ★
山奥の村で暮らしていた少年は、ある日村が襲撃され、自身が文明社会と切り離され、隠されて育てられていたことに気付く。2人のツガイと呼ばれる神と共に山を下りた少年に、様々な事件が降りかかる。
序盤は和風ファンタジーに見えるが、実際は現代文明を知らない少年を読者として温かく見守りつつ、バトルを楽しむ感じ。少しずつ明かされていく少年の価値など、話の引きは強い。
細かいネタでも楽しめる。
「竜の花嫁お断り」
イロノ・Gファンタジー(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★
竜の血を引いているためそこまで強くはないものの特殊な力を持つ少女が、幼馴染の青年を助けるため封印されていた竜を解き放ってしまう。竜は青年の体に取り憑き、少女に全ての封印を解くよう要求してくる。
一見すると和風ファンタジーだが、実際は西洋の妖怪的なものも割と出てくる。
話としては割と王道な感じで、やや個性に乏しい。
「恋愛自壊人形恋するサーティン」
鍵空とみやき・ガンガンJOKER(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★
人のために作られ、自立思考する人形は恋をすることを禁じられていた。
しかし、人形が最終調整のために通う学校で人形たちは全員誰かに恋をしていた。
序盤はややギャグテイストで進むが、途中から少しずつ不穏な空気になっていく。「ハッピーシュガーライフ」(ハ行参照)と似た作品を求めている人にも合うと思う。
末永祐樹・馬上鷹将・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
落語家として真打に昇進できなかった父の無念を背負い、17歳の少女が落語家になって真打を目指す話。
様々な古典落語の解説を作中で丁寧にやってくれているので、落語のことをあまり知らなくても話に入れる。
現代に合わせた改作落語やそれぞれの噺家の個性もあって、テンポよく読めるし話に引き込まれる。
少女の落語家としての成長物語として見ても楽しい。
「オウルナイト」
高津カリノ・ガンガン(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★
札幌のすすきのにあるニュークラブ(キャバクラ)で女装して働くことになった青年と、その店にいる個性の強い従業員や客たちの話。
舞台がファミレスからクラブに移って登場人物の平均年齢が上がった「WORKING」(ワ行参照)という感じ。キャラ被りしているようなキャラはいないので、作者の作風が好きなら楽しめる。
「神作家紫式部のありえない日々」
D・キッサン・ゼロサム(一迅社)
★ ★ ★ ★
夫に先立たれて同人誌を書くことで寂しさを紛らわせていた女性に、断れない宮仕えの話が来る。中宮の教育係となった女性は藤式部という名前を与えられ、公認同人活動を許されて源氏物語の続きを書くことになる。
舞台は平安時代だが、セリフには結構な横文字が使われているので、その辺りのノリが合わないときついかもしれない。極端に現代語訳されていると思った方がいい。
背景や当時の生活様式などは結構しっかり描かれている。
「57人の遺産相続人」
夢路行・全1巻・エレガンスイブ(秋田書店)
★ ★ ★
とある大金持ちの老人が生前関係のあった人たち57人にそれぞれ別の遺産を残した。その遺産を渡すように頼まれたスナックを経営する3人の女性と遺産相続人たちの物語。
渡される遺産はそれぞれ謎めいていて、なぜその遺産が選ばれたのか?、というのを解明していく話がオムニバス形式で語られていく。
オチにちょっとした捻りがあったりもして、各話割と面白く読める。
「タコピーの原罪」
タイザン5・全2巻・ジャンプ+(集英社)
★ ★ ★ ★
宇宙にハッピーを広めるため地球にやって来た宇宙人・タコピー。自分にパンをくれた少女を幸せにするため、タコピーは様々な便利道具を少女に与えようとするが、少女はそれを受け取らなかった。
タコピーは善意だけで動いているものの、善意だけではどうにもならない現実であったり人間関係で最悪の結果を招くなど、読んでいるといろいろ考えさせられる作品。
次第に壊れていく主人公、イジメをしないと自我を保てないいじめっ子など、心を抉ってくる。
最後は少々都合のいい終わり方に見えてしまったことだけが残念。
「ひぐらしのなく頃に 令 星渡し編」
刻夜セイゴ・ビッグガンガン(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★
「ひぐらしのなく頃に」本編から約35年後、令和元年の雛見沢村で再びオヤシロサマの祟りが起こる。
梨花を除く本編の主人公4人にそれぞれ子供が出来ていて、その子供たちが惨劇の謎に挑む。
舞台が令和になっても、雛見沢村が世界遺産を目指して観光地化されているなど、それなりに村が存続していると思わせてくれているところは素直に上手いと思う。
これから起こる惨劇に向けて不穏な空気が上手く出ている。
「ひぐらしのなく頃に 令 鬼熾し編」
夏海ケイ・ガンガンONLINE(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★ ★
こちらも令和の「ひぐらしのなく頃に」。
キャラ紹介がメインの序盤はほぼ「星渡し編」と展開が同じになっているが、画力が高いのはこちらの作品なので、引き込む力は強い。
1巻の中盤くらいで展開が分かれてくる。
読者を驚かせようとする構成が上手い。
「黄泉のツガイ」
荒川弘・ガンガン(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★ ★
山奥の村で暮らしていた少年は、ある日村が襲撃され、自身が文明社会と切り離され、隠されて育てられていたことに気付く。2人のツガイと呼ばれる神と共に山を下りた少年に、様々な事件が降りかかる。
序盤は和風ファンタジーに見えるが、実際は現代文明を知らない少年を読者として温かく見守りつつ、バトルを楽しむ感じ。少しずつ明かされていく少年の価値など、話の引きは強い。
細かいネタでも楽しめる。
「竜の花嫁お断り」
イロノ・Gファンタジー(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★
竜の血を引いているためそこまで強くはないものの特殊な力を持つ少女が、幼馴染の青年を助けるため封印されていた竜を解き放ってしまう。竜は青年の体に取り憑き、少女に全ての封印を解くよう要求してくる。
一見すると和風ファンタジーだが、実際は西洋の妖怪的なものも割と出てくる。
話としては割と王道な感じで、やや個性に乏しい。
「恋愛自壊人形恋するサーティン」
鍵空とみやき・ガンガンJOKER(スクウェア・エニックス)
★ ★ ★
人のために作られ、自立思考する人形は恋をすることを禁じられていた。
しかし、人形が最終調整のために通う学校で人形たちは全員誰かに恋をしていた。
序盤はややギャグテイストで進むが、途中から少しずつ不穏な空気になっていく。「ハッピーシュガーライフ」(ハ行参照)と似た作品を求めている人にも合うと思う。
2022年03月13日
コミックスレビュー追加(5/5)
「魔女の下僕と魔王のツノ」
もち・全16巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★ ★
眠り続けてしまうという自らの病気を治すための薬の材料として魔王のツノが必要だと言い残して、大魔女は眠りについた。大魔女の弟子2人は魔王のツノを取るために魔王城に向かう。
話の最終目的は大魔女を目覚めさせることなのだが、読み終わったときにそこに至るまで紆余曲折・寄り道が山ほどあったな、とまず感じた。
ただ、全ての疑問に対して謎解きがされたし、人間関係もきれいに清算されたので、読後感はよかった。
キャラ同士の掛け合いが面白く、いろんな理論はキッチリ確立されていてあやふやな感じがしなかったのもよかった。
「未完成サイコロトニクス」
高山しのぶ・全4巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★
優秀な生徒が集まる全寮制の国立高校に入学が決まった少年。しかし、実際高校に入学してみると、優秀な上級生によって下級生が奴隷のように扱われる、下級生という問題児を集めて上級生によって人格矯正するような場所だった。
実質的に「あまつき」(ア行参照)の続編で、後半になるほど前作の登場人物が出てくる。
本来ならもっと長く続く話だったようだが、打ち切りになってしまったため、最終巻には可能な限りの謎解きが入っているものの、いろんなことに決着がつかないまま終わってしまっている。
一応更なる続編について匂わされているが、実現するかどうかは不明。
「ミタマセキュ霊ティ」
鳩胸つるん・全5巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★
霊に取り憑かれやすく、背後霊が100人行列をなしている少女を幽霊から守るため、悪霊退治のプロ・セキュ霊ティの青年がやってくる。
悪霊退治のプロなのに怖がりな主人公、次第に霊と仲良くなって名前を付け始めるヒロインなど、個性豊かなキャラが楽しめる。次第に人格を持ち始める背後霊たちもいい味を出している。
終盤はネタ切れ感が強く、無理矢理話を続けている感じがしてしまったのが残念。
「miroirs」
白井カイウ×出水ぽすか・全1巻・集英社
★ ★ ★
「約束のネバーランド」(ヤ行参照)コンビがシャネルとコラボした短編集。
シャネルのブランドコンセプトや哲学などが根幹にあるオムニバスストーリーになっている。
シャネルのことは言われないとわからないくらいの表現に留められているが、それぞれの主人公の生き方などは面白く読める。
「無能なナナ」
古屋庵・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★ ★ ★
とある絶海の孤島に特殊能力を持った子供たちが集められ、人類の敵と戦うための訓練をしていた。しかし、実際はその島にいる子供達こそが人類の敵であった。そこに何の能力も持たない1人の少女が派遣され、人類の敵を全滅させるべく能力者たちを次々に殺していく。
原作がるーすぼーいさんなので、一筋縄ではいかない事件や謎解きが連続して引きつけられる。ストレートな話に見えて捻られていることが多く、常に飽きさせない展開になっている。
絵はそこまで上手くはないが、読みにくくはない。
「メイのメイデン」
レルシー・全4巻・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★
派遣された女の子とギャンブルをして、勝てば女の子に何をしてもいいというルールのあるデリバリーカジノ・メイデンズ。そこに長年勤めながらも負け知らずの少女メイと新人の少女アイが様々なギャンブルに挑む話。
特殊ルールのギャンブルをしていく話で、ギャンブル自体は割と捻られていて面白く読める。必勝法などのヒントの出し方も上手い。
ただ、デリバリー先でギャンブルをする→勝つ、というのが繰り返されるので、序盤で割とワンパターン化してしまったのが残念。
最後はそれなりの決着をつけて終わったが、かなり急ぎ足で終わった印象。
絵は女の子がかわいくてよかったのだが。
「めざせ豪華客船!!~船召喚スキルで異世界リッチライフを手に入れろ~」
ザザロン亞南・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★ ★
異世界転生した少年が船召喚というチートスキルを手に入れて、一隻のボートから豪華客船を目指してお金儲けを頑張る話。
主人公の持つ船召喚スキルというのが特殊で面白い。
小さいところからコツコツ稼いでいき、次第に大きな取引をするようになる過程は読んでいて素直に面白い。
絵も上手いので、安心して読んでいられる。
「約束のネバーランド」
白井カイウ×出水ぽすか・全20巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★ ★
とある孤児院で伸び伸びと育っていた11歳の少年と少女は、ある日自分たちが喰われるために育てられている、という事実を知ってしまう。少年少女たちは孤児院から脱出するための計画を練り始める。
孤児院からの脱出に始まり、少しずつ世界の全容が見えてきて、最終的に主人公たちが納得する形にまで持って行っていたのが素晴らしかった。
話に起伏があって飽きさせず、すべての謎解きを終えてきれいに完結している。
絵は個性が強めだが、話の雰囲気に合っていてよかった。
「山の彼方の君の学校」
赤夏・全1巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★
非常に危険な山道を使って通学している少女の家に家庭訪問をすることになった教師。しかし、少女は頑なに家庭訪問を拒む。
表題作の他にも何本かの短編が収録されている。
作者らしい雰囲気がよく出ているものが多い。
何やかんやで表題作が1番面白いのだが。
「夕暮れを待ちながら」
夢路行・秋田書店(エレガンスイブ)
★ ★ ★
とある漁港には食堂を営む女性、不思議な少年、魚に変身する能力を持つ謎の老人がいた。
何らかの心の傷をもって漁港を訪れる人たちは、3人と交流することで何かしらの答えを見つける。
基本的には漁港を訪れる人と3人の主人公の交流を描いたオムニバスストーリー。
ファンタジー要素もあるので、全体的に不思議な雰囲気が漂う癒し系の作品。
「ゆうべはお楽しみでしたね」
金田一蓮十郎・スクウェア・エニックス(ガンガンONLINE)
★ ★ ★
ドラゴンクエストXを通じて知り合ったパウとゴローは、お互い同性だと思い込んでパウの家で同居することを決めるが、実は異性同士だということがわかって混乱する。しかし、引っ越し当日にそれが判明したため、2人はなし崩し的にそのまま同居することになる。
ドラクエXを通じて知り合ったところから始まり、作中には頻繁にドラクエXのネタが出てくる。
実際にゲームをしている人の方が話が分かりやすいと思うが、知らなくても読める。
波乱がありつつも2人の距離が縮まっていくのをのんびり眺める感じの話になっている。
「妖飼兄さん」
真柴真・全4巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★
天涯孤独だと思っていた青年には腹違いの兄がいるとわかり、青年は兄の下を訪れる。しかし、兄は全身が包帯に包まれている上に妖怪のレンタルショップを営むとんでもない人物だった。
兄に振り回される弟を楽しむ感じの話で、全体的にはシリアスもあるギャグマンガ。
一見してギャグっぽくない表紙だったりするので、絵で買うとちょっとビックリするかも。
「ヨシノズイカラ」
ヨシノサツキ・全3巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★
作品の打ち切りが続き、漫画家として自信を失くしていた青年は、地元を舞台にした日常系の作品を描く。何がウケているのかわからないまま、作品は人気作へと成長していく。
おそらく「ばらかもん」(ハ行参照)を描いていた頃の作者が投影されているのだろうな、と感じる作品。
作品がアニメ化されて連載を終えるくらいまで話は続くと思っていたのだが、離島を旅立って初めてのサイン会に参加する辺りで終わってしまった。
もっと続いてもよかっただけに、残念。
「齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定~やだこの生贄、人の話を聞いてくれない~」
ムロコウイチ・全3巻・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★
長寿で体が大きいだけの草食ドラゴンが、凶悪肉食ドラゴンと間違えられて少女の生贄を捧げられる。少女はドラゴンに食べられることを望んでいたが、ドラゴンはどうにか説得して少女を生き延びさせる。すると、思い込みの激しい少女はとてつもない魔法使いとして覚醒し、2人は新天地を求めて旅に出る。
少女の勘違いっぷりと思い込みの激しさ、いろいろ思いがすれ違いながらも協力して旅をしていく姿がなかなか楽しい。
原作の2巻までの内容でコミカライズが終わってしまったため、終わり方は少し中途半端。
「来世は他人がいい」
小西明日翔・講談社(アフタヌーン)」
★ ★ ★ ★ ★
大阪の極道の跡取り娘が同い年の青年との婚約のため、東京に出てくる。当初青年は婚約者としての跡取り娘に全く興味を示さなかったが、とある事件をきっかけに強烈な執着を見せるようになる。
登場人物たちが強烈な個性を持っており、序盤からかなり引きつけられる。
随所に極道らしさが垣間見える話なので、なんちゃってヤクザが出てくる作品とは一線を画している。
話もしっかり練られている内容で、飽きさせない。
若干絵は人を選ぶかもしれない。
「RAIDEN18」
荒川弘・全1巻・小学館(サンデーGENE-X)
★ ★ ★
死体改造愛好家の少女がいろんな死体をつぎはぎして1体の人造人間を作り上げる。
人の道に外れたことばかりする少女と、妙に常識人な人造人間の話。
テンポよく話が進んでいくので、サクサク楽しく読める。
掲載時期が10年くらいに及んでいるので、普通なら1話と最終話で絵柄に違いが出そうだが、そこまで落差がないので、違和感なく読める。
「ラグナクリムゾン」
小林大樹・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★ ★
竜を狩る狩竜人としてまだ新人の青年と天才だと言われる少女がいた。2人はコンビを組んで竜を狩っていたが、あるとき青年は未来の自分から少女がいずれ竜に殺されると教えられる。その未来を回避するため、未来の自分から力を与えられた青年は少女と別れて別の仲間と共に竜を全滅させるための旅に出る。
転生とも過去のやり直しとも少し違う設定で、序盤こそ未来の知識を使う場面があるが、中盤以降はただひたすら竜と戦う展開になっている。
戦闘シーンは迫力があり、キャラも個性が強いので引き込まれる。
味方の方が悪逆非道だったりするところも面白い。
「ルックバック」
藤本たつき・全1巻・集英社(ジャンプ+)
★ ★ ★
漫画家を目指し、学級新聞に4コマ漫画を描いていた少女は、担任から不登校の女の子が描いた4コマ漫画も学級新聞に載せるよう頼まれる。不登校の女の子の絵は少女よりも格段に上手く、少女は実力差に打ちのめされる。
終盤の展開がちょっとわかりにくいというのはあるが、長編読み切りという形できれいに話はまとまっている。各キャラの感情表現の仕方など、いろいろ引きつけられる部分はある。
「るろうに剣心 裏幕-炎を統べる-」
和月伸宏・全1巻・集英社(ジャンプスクエア)
★ ★ ★
上記作品の番外編。
京都編に登場する志々雄真実と駒形由美の出会いが描かれている。
漫画本編はコミックスの半分くらいの量で、残り半分は同内容の小説が掲載されている。
漫画本編だけ読めればよかったので、小説部分は無駄と感じられるのが少し残念。
内容的には本編を補完する形になっているので、本編が好きなら読んで損はない。
「るろうに剣心―明治剣客浪漫譚・北海道編―」
和月伸宏・集英社(ジャンプスクエア)
★ ★ ★ ★
上記作品の続編で、明治16年が舞台となっている。
死んだと思われていた神谷薫の父親が生きて北海道にいるのではないか、ということがわかり、薫と剣心は北海道へと向かう。
前作のキャラが多数登場するので、前作を知っていることが前提。
人気キャラが集まっているので、前作が好きな人なら間違いなく楽しめる。
剣心が飛天御剣流の剣術を使えなくなりつつあるという設定があるため、剣心が戦うシーンは全体的に少なめ。あくまでサブキャラの位置にいる。
「ロクショウ!」
極楽院櫻子・全3巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★
女性しか生まれないと言われていたとある神社に生まれた初めての男子である少年は、謎の敵に襲われ、1人の少女に助けられる。2人は融合して歌を歌うことで敵を倒す力を得る。
主人公には5人の許嫁がいるという設定だったが、途中で打ち切りが決まったためか、最後の2人は最終回ギリギリで登場し、かなり強引な終わり方になっていた。序盤の展開が遅いだけに、ギャップが激しい。
一応戦いの結末まで描かれているので、中途半端な終わりではなかったのが救い。
「わたしの幸せな結婚」
高坂りと・スクウェア・エニックス(ガンガンONLINE)
★ ★ ★ ★
政略結婚の末に生まれた少女は、母親が死んで後妻がやって来てその娘が誕生すると、家庭内で虐待されて使用人以下の生活を強いられる。厄介払いとして父親に勝手に結婚が決められてしまうが、嫁ぎ先でひた向きに暮らしていると、次第に大切に扱われるようになっていく。
主人公の自己肯定感の低さにイライラしてしまう部分はあるが、主人公が幸せを手に入れ、いじめていた人たちが落ちていく姿を見るのは、単純に読んでいてスカッとする。
絵もいい感じに儚げなので、話の雰囲気と合っていてよい。
もち・全16巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★ ★
眠り続けてしまうという自らの病気を治すための薬の材料として魔王のツノが必要だと言い残して、大魔女は眠りについた。大魔女の弟子2人は魔王のツノを取るために魔王城に向かう。
話の最終目的は大魔女を目覚めさせることなのだが、読み終わったときにそこに至るまで紆余曲折・寄り道が山ほどあったな、とまず感じた。
ただ、全ての疑問に対して謎解きがされたし、人間関係もきれいに清算されたので、読後感はよかった。
キャラ同士の掛け合いが面白く、いろんな理論はキッチリ確立されていてあやふやな感じがしなかったのもよかった。
「未完成サイコロトニクス」
高山しのぶ・全4巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★
優秀な生徒が集まる全寮制の国立高校に入学が決まった少年。しかし、実際高校に入学してみると、優秀な上級生によって下級生が奴隷のように扱われる、下級生という問題児を集めて上級生によって人格矯正するような場所だった。
実質的に「あまつき」(ア行参照)の続編で、後半になるほど前作の登場人物が出てくる。
本来ならもっと長く続く話だったようだが、打ち切りになってしまったため、最終巻には可能な限りの謎解きが入っているものの、いろんなことに決着がつかないまま終わってしまっている。
一応更なる続編について匂わされているが、実現するかどうかは不明。
「ミタマセキュ霊ティ」
鳩胸つるん・全5巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★
霊に取り憑かれやすく、背後霊が100人行列をなしている少女を幽霊から守るため、悪霊退治のプロ・セキュ霊ティの青年がやってくる。
悪霊退治のプロなのに怖がりな主人公、次第に霊と仲良くなって名前を付け始めるヒロインなど、個性豊かなキャラが楽しめる。次第に人格を持ち始める背後霊たちもいい味を出している。
終盤はネタ切れ感が強く、無理矢理話を続けている感じがしてしまったのが残念。
「miroirs」
白井カイウ×出水ぽすか・全1巻・集英社
★ ★ ★
「約束のネバーランド」(ヤ行参照)コンビがシャネルとコラボした短編集。
シャネルのブランドコンセプトや哲学などが根幹にあるオムニバスストーリーになっている。
シャネルのことは言われないとわからないくらいの表現に留められているが、それぞれの主人公の生き方などは面白く読める。
「無能なナナ」
古屋庵・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★ ★ ★
とある絶海の孤島に特殊能力を持った子供たちが集められ、人類の敵と戦うための訓練をしていた。しかし、実際はその島にいる子供達こそが人類の敵であった。そこに何の能力も持たない1人の少女が派遣され、人類の敵を全滅させるべく能力者たちを次々に殺していく。
原作がるーすぼーいさんなので、一筋縄ではいかない事件や謎解きが連続して引きつけられる。ストレートな話に見えて捻られていることが多く、常に飽きさせない展開になっている。
絵はそこまで上手くはないが、読みにくくはない。
「メイのメイデン」
レルシー・全4巻・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★
派遣された女の子とギャンブルをして、勝てば女の子に何をしてもいいというルールのあるデリバリーカジノ・メイデンズ。そこに長年勤めながらも負け知らずの少女メイと新人の少女アイが様々なギャンブルに挑む話。
特殊ルールのギャンブルをしていく話で、ギャンブル自体は割と捻られていて面白く読める。必勝法などのヒントの出し方も上手い。
ただ、デリバリー先でギャンブルをする→勝つ、というのが繰り返されるので、序盤で割とワンパターン化してしまったのが残念。
最後はそれなりの決着をつけて終わったが、かなり急ぎ足で終わった印象。
絵は女の子がかわいくてよかったのだが。
「めざせ豪華客船!!~船召喚スキルで異世界リッチライフを手に入れろ~」
ザザロン亞南・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★ ★
異世界転生した少年が船召喚というチートスキルを手に入れて、一隻のボートから豪華客船を目指してお金儲けを頑張る話。
主人公の持つ船召喚スキルというのが特殊で面白い。
小さいところからコツコツ稼いでいき、次第に大きな取引をするようになる過程は読んでいて素直に面白い。
絵も上手いので、安心して読んでいられる。
「約束のネバーランド」
白井カイウ×出水ぽすか・全20巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★ ★
とある孤児院で伸び伸びと育っていた11歳の少年と少女は、ある日自分たちが喰われるために育てられている、という事実を知ってしまう。少年少女たちは孤児院から脱出するための計画を練り始める。
孤児院からの脱出に始まり、少しずつ世界の全容が見えてきて、最終的に主人公たちが納得する形にまで持って行っていたのが素晴らしかった。
話に起伏があって飽きさせず、すべての謎解きを終えてきれいに完結している。
絵は個性が強めだが、話の雰囲気に合っていてよかった。
「山の彼方の君の学校」
赤夏・全1巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★
非常に危険な山道を使って通学している少女の家に家庭訪問をすることになった教師。しかし、少女は頑なに家庭訪問を拒む。
表題作の他にも何本かの短編が収録されている。
作者らしい雰囲気がよく出ているものが多い。
何やかんやで表題作が1番面白いのだが。
「夕暮れを待ちながら」
夢路行・秋田書店(エレガンスイブ)
★ ★ ★
とある漁港には食堂を営む女性、不思議な少年、魚に変身する能力を持つ謎の老人がいた。
何らかの心の傷をもって漁港を訪れる人たちは、3人と交流することで何かしらの答えを見つける。
基本的には漁港を訪れる人と3人の主人公の交流を描いたオムニバスストーリー。
ファンタジー要素もあるので、全体的に不思議な雰囲気が漂う癒し系の作品。
「ゆうべはお楽しみでしたね」
金田一蓮十郎・スクウェア・エニックス(ガンガンONLINE)
★ ★ ★
ドラゴンクエストXを通じて知り合ったパウとゴローは、お互い同性だと思い込んでパウの家で同居することを決めるが、実は異性同士だということがわかって混乱する。しかし、引っ越し当日にそれが判明したため、2人はなし崩し的にそのまま同居することになる。
ドラクエXを通じて知り合ったところから始まり、作中には頻繁にドラクエXのネタが出てくる。
実際にゲームをしている人の方が話が分かりやすいと思うが、知らなくても読める。
波乱がありつつも2人の距離が縮まっていくのをのんびり眺める感じの話になっている。
「妖飼兄さん」
真柴真・全4巻・スクウェア・エニックス(Gファンタジー)
★ ★ ★
天涯孤独だと思っていた青年には腹違いの兄がいるとわかり、青年は兄の下を訪れる。しかし、兄は全身が包帯に包まれている上に妖怪のレンタルショップを営むとんでもない人物だった。
兄に振り回される弟を楽しむ感じの話で、全体的にはシリアスもあるギャグマンガ。
一見してギャグっぽくない表紙だったりするので、絵で買うとちょっとビックリするかも。
「ヨシノズイカラ」
ヨシノサツキ・全3巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★
作品の打ち切りが続き、漫画家として自信を失くしていた青年は、地元を舞台にした日常系の作品を描く。何がウケているのかわからないまま、作品は人気作へと成長していく。
おそらく「ばらかもん」(ハ行参照)を描いていた頃の作者が投影されているのだろうな、と感じる作品。
作品がアニメ化されて連載を終えるくらいまで話は続くと思っていたのだが、離島を旅立って初めてのサイン会に参加する辺りで終わってしまった。
もっと続いてもよかっただけに、残念。
「齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定~やだこの生贄、人の話を聞いてくれない~」
ムロコウイチ・全3巻・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★
長寿で体が大きいだけの草食ドラゴンが、凶悪肉食ドラゴンと間違えられて少女の生贄を捧げられる。少女はドラゴンに食べられることを望んでいたが、ドラゴンはどうにか説得して少女を生き延びさせる。すると、思い込みの激しい少女はとてつもない魔法使いとして覚醒し、2人は新天地を求めて旅に出る。
少女の勘違いっぷりと思い込みの激しさ、いろいろ思いがすれ違いながらも協力して旅をしていく姿がなかなか楽しい。
原作の2巻までの内容でコミカライズが終わってしまったため、終わり方は少し中途半端。
「来世は他人がいい」
小西明日翔・講談社(アフタヌーン)」
★ ★ ★ ★ ★
大阪の極道の跡取り娘が同い年の青年との婚約のため、東京に出てくる。当初青年は婚約者としての跡取り娘に全く興味を示さなかったが、とある事件をきっかけに強烈な執着を見せるようになる。
登場人物たちが強烈な個性を持っており、序盤からかなり引きつけられる。
随所に極道らしさが垣間見える話なので、なんちゃってヤクザが出てくる作品とは一線を画している。
話もしっかり練られている内容で、飽きさせない。
若干絵は人を選ぶかもしれない。
「RAIDEN18」
荒川弘・全1巻・小学館(サンデーGENE-X)
★ ★ ★
死体改造愛好家の少女がいろんな死体をつぎはぎして1体の人造人間を作り上げる。
人の道に外れたことばかりする少女と、妙に常識人な人造人間の話。
テンポよく話が進んでいくので、サクサク楽しく読める。
掲載時期が10年くらいに及んでいるので、普通なら1話と最終話で絵柄に違いが出そうだが、そこまで落差がないので、違和感なく読める。
「ラグナクリムゾン」
小林大樹・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★ ★
竜を狩る狩竜人としてまだ新人の青年と天才だと言われる少女がいた。2人はコンビを組んで竜を狩っていたが、あるとき青年は未来の自分から少女がいずれ竜に殺されると教えられる。その未来を回避するため、未来の自分から力を与えられた青年は少女と別れて別の仲間と共に竜を全滅させるための旅に出る。
転生とも過去のやり直しとも少し違う設定で、序盤こそ未来の知識を使う場面があるが、中盤以降はただひたすら竜と戦う展開になっている。
戦闘シーンは迫力があり、キャラも個性が強いので引き込まれる。
味方の方が悪逆非道だったりするところも面白い。
「ルックバック」
藤本たつき・全1巻・集英社(ジャンプ+)
★ ★ ★
漫画家を目指し、学級新聞に4コマ漫画を描いていた少女は、担任から不登校の女の子が描いた4コマ漫画も学級新聞に載せるよう頼まれる。不登校の女の子の絵は少女よりも格段に上手く、少女は実力差に打ちのめされる。
終盤の展開がちょっとわかりにくいというのはあるが、長編読み切りという形できれいに話はまとまっている。各キャラの感情表現の仕方など、いろいろ引きつけられる部分はある。
「るろうに剣心 裏幕-炎を統べる-」
和月伸宏・全1巻・集英社(ジャンプスクエア)
★ ★ ★
上記作品の番外編。
京都編に登場する志々雄真実と駒形由美の出会いが描かれている。
漫画本編はコミックスの半分くらいの量で、残り半分は同内容の小説が掲載されている。
漫画本編だけ読めればよかったので、小説部分は無駄と感じられるのが少し残念。
内容的には本編を補完する形になっているので、本編が好きなら読んで損はない。
「るろうに剣心―明治剣客浪漫譚・北海道編―」
和月伸宏・集英社(ジャンプスクエア)
★ ★ ★ ★
上記作品の続編で、明治16年が舞台となっている。
死んだと思われていた神谷薫の父親が生きて北海道にいるのではないか、ということがわかり、薫と剣心は北海道へと向かう。
前作のキャラが多数登場するので、前作を知っていることが前提。
人気キャラが集まっているので、前作が好きな人なら間違いなく楽しめる。
剣心が飛天御剣流の剣術を使えなくなりつつあるという設定があるため、剣心が戦うシーンは全体的に少なめ。あくまでサブキャラの位置にいる。
「ロクショウ!」
極楽院櫻子・全3巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★
女性しか生まれないと言われていたとある神社に生まれた初めての男子である少年は、謎の敵に襲われ、1人の少女に助けられる。2人は融合して歌を歌うことで敵を倒す力を得る。
主人公には5人の許嫁がいるという設定だったが、途中で打ち切りが決まったためか、最後の2人は最終回ギリギリで登場し、かなり強引な終わり方になっていた。序盤の展開が遅いだけに、ギャップが激しい。
一応戦いの結末まで描かれているので、中途半端な終わりではなかったのが救い。
「わたしの幸せな結婚」
高坂りと・スクウェア・エニックス(ガンガンONLINE)
★ ★ ★ ★
政略結婚の末に生まれた少女は、母親が死んで後妻がやって来てその娘が誕生すると、家庭内で虐待されて使用人以下の生活を強いられる。厄介払いとして父親に勝手に結婚が決められてしまうが、嫁ぎ先でひた向きに暮らしていると、次第に大切に扱われるようになっていく。
主人公の自己肯定感の低さにイライラしてしまう部分はあるが、主人公が幸せを手に入れ、いじめていた人たちが落ちていく姿を見るのは、単純に読んでいてスカッとする。
絵もいい感じに儚げなので、話の雰囲気と合っていてよい。
2022年03月12日
コミックスレビュー追加(4/5)
「化物語」
大暮維人・講談社(マガジン)
★ ★ ★ ★
同名タイトルの小説を漫画化した作品。
吸血鬼の眷属として不老不死になってしまった少年と、様々な怪異に取り憑かれた少女たちの物語。
登場する怪異がどれも個性的で、じっくり読まないと原理がよくわからない部分はあるが、絵がとにかくきれいなので、読む価値は十分にある。
丁寧に原作を追って行ってくれているので、話の時系列はわかりやすい。
「BURN THE WITCH」
久保帯人・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
ロンドンの裏側に広がるリバース・ロンドンでドラゴンと戦う魔法使いたちの話。
世界観として「BLEACH」(ハ行参照)と共有している部分があるものの、そこまで近しいものではないので、別作品としてちゃんと読める。
キャラの個性が強く、ノリもいいのでサクサク読めるのがいい。
「はじめてのひと」
谷川史子・集英社(ココハナ)
★ ★ ★
初めて好きになった人だけでなく、初めて憎んだり、執着したり、愛されたり、と大人になってから体験する「はじめて」が描かれたオムニバスストーリー。
対象年齢は割と高めで、そのせいかハッピーエンドは少なめ。
大人の女性の日常が描かれていて、いい意味で生活感がある。
「はっぴいヱンド。」
有田イマリ・全5巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★
田舎に引っ越してきた少女は、少しずつ地域に馴染んで楽しく暮らしていた。
しかし、ある日毎日書くように言われていた学級日誌を書き忘れてしまい、罰ゲームとして殺されてしまう。けれど、気が付けば転校初日に時間が巻き戻っていた。
タイムリープをしながら少しずつ真相に近付いていくタイプの話なのだが、どういう仕組みでタイムリープが起こっているのか、タイムリープを起こしているのは誰なのか、という謎解きが終わったところで連載終了してしまった。
ループを抜け出すところまでやってくれればもっと評価は高かったのだが……
「ハッピーシュガーライフ」
鍵空とみやき・全10巻・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★ ★ ★
幼い頃に両親を亡くし、叔母による歪んだ愛情の下で育てられた少女・さとうは愛を知らなかった。
気の向くままに男遊びをしていたさとうだったが、あるとき街で出会った少女・しおを拾い、愛を知る。2人はささやかに暮らしていたが、しおを探す少年が現れて2人の暮らしに変化が表れる。
ほとんどの登場人物がある種の異常者、ということで、いい意味でどす黒い話が楽しめる。
特に登場人物の1人・太陽はいい変態になっている。
話の進むペースが少し遅いというのはあるが、謎解きをすべて終えた上で、最後はきれいに完結している。
「ハラサキ」
櫻シノ・全2巻・スクウェア・エニックス(マンガUP!)
★ ★ ★ ★
幼い頃の記憶がほとんどない女性は、結婚を機に故郷の村を訪れることにする。
しかし、そこに向かう電車の中で気を失ってしまい、気が付くと別次元の村に辿り着いていた。
最初は主人公に感情移入してしまうのだが、中盤以降いい意味で共感できない展開になってくると面白くなってくる。
ラストシーンは必見。
一気読みがおすすめ。
「春の呪い」
小西明日翔・全2巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★ ★ ★
妹の春が19歳にして癌で亡くなってしまう。春には婚約者がおり、春が死んだことで今度は姉が新たな婚約者として指名されるが、姉はそれを承諾する条件として春と巡った場所を案内してほしい、と提案する。
姉は妹のことが大好きだったけど、妹は姉よりも婚約者を見るようになっていて、その婚約者は妹よりも姉のことが好きだった、という三角関係が話に大きく絡んでくる。
婚約者に惹かれつつも妹のことを想って苦悩する姉の姿がいい。
人の心を抉ってくるような展開も多く、引き付けられる。
完全なハッピーエンドという終わり方ではなかったが、それなりにキリよく終わっている。
「ヒノワが征く!」
sterelka・スクウェア・エニックス(ビッグガンガン)
★ ★ ★ ★
「アカメが斬る!」(ア行参照)の続編だが、アカメ自身は出てくるものの舞台は別の大陸に移っており、あくまで脇役という形になっている。
新たに主人公となったヒノワが大陸を統一する話になっていくと思われる。
序盤は小国が大国に挑む話になっているが、話として面白くなってくるのはその決着がついてから。巻数としては6巻以降くらい。
メインキャラと思っていたキャラがサクサク死んでいくのは「アカメが斬る!」と同様で、誰が死んでもおかしくないので話に緊迫感がある。
「100日後に死ぬワニ」
きくちゆうき・全1巻・小学館(Twitter)
★ ★ ★
Twitterで公開されていた連載漫画を1冊の本としてまとめたもの。
読者には100日後に死ぬと予告されているワニが過ごす日常が淡々と描かれ、死ぬとわかっているからこその哀愁が漂うのがいい。
ワニが死んだ後の後日談が描き下されているが、そこまで大きい内容ではなかった。
なお、コミックスのサイズが変形判のため、本棚にしまうとき困る。
「百姫夜会」
いふじシンセン・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★
自分の保身しか考えないスクールカーストの最底辺一歩手前の少女が、カースト上位の子に命令されて訪れた心霊スポットで自殺した少女の幽霊に取り憑かれてしまう。しかし、2人は妙に馴染んでしまい、共に暮らして行くことになる。
主人公の性格がちょっと変わった感じでわりといい。
まだ序盤なので能力バトルに向かうのか退魔師ものに進むのかがわからないが、キャラには個性があるので面白くなりそうな感じはする。
「貧乏令嬢の勘違い聖女伝~お金のために努力してたら、王族ハーレムが出来ていました!?~」
遊行寺たま・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★ ★
貧乏貴族に生まれ育った少女は、生活苦から冒険者として旅に出るが、実力不足で死亡してしまう。
しかし、目を覚ますと時間が巻き戻っており、もう1度人生をやり直すことになる。
時間が巻き戻る前の失敗を教訓として、新しい人生を謳歌していく話。時間が巻き戻るのは1回だけで、転生とはまたちょっと違うところが上手いと思う。
タイトルにある王族たちはポンポン出てくるわけではないので、話の進み方に都合が良すぎると感じる部分がないのもよい。
絵は上手いので読みやすい。
「FINAL FANTASY LOST STRANGER」
亀屋樹・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★ ★
スクウェア・エニックスの社員である兄妹が交通事故で死亡してしまうが、ファイナルファンタジーと非常に近しい世界に転生する。そこで妹が死んでしまうが、FFの世界にあるはずの蘇生呪文・レイズはおとぎ話に出てくるものとして実在していなかった。それでも妹を生き返らせるため、レイズを求めて兄は旅に出る。
一見するとイロモノ異世界転生なのだが、読んでみるとなかなかどうして、シナリオがしっかりしている。
FFの知識が随所に登場する作品なので、FFを一通りプレイした人の方が楽しめる。
絵は戦闘シーンに迫力があり、読みやすい。
「Fate Grand/Order-turas realta-」
カワグチタケシ・講談社(マガポケ)
★ ★ ★
スマホゲームのFGОで序・1・3・5・7・8章が描かれる予定のコミカライズ作品。
シナリオに定評があるスマホゲームが原作なので、シナリオに関して文句はないのだが、いつまでたっても絵が上達しないので読むのが結構きつい。
序章に関して対になっている下記作品と違う解釈をしている部分もあり、全体的に微妙。
「Fate Grand/Order-mortalis:stella」
白峰・一迅社(ゼロサム)」
★ ★ ★ ★
スマホゲームのFGОで序・1・2・4・6・8章が描かれる予定のコミカライズ作品。
絵に関しては上記作品に比べてこちらの方が格段に上手い。ただ、長期休載を挟んでおり、連載再開後もずっとページ数が少ないので、話の進むスピードはかなり遅い。
展開を急いでいるわけではないので、まとめて読む分にはいいのだが。
「腐女子になって四半世紀経つとこうなる~底~懐古編」
御手洗直子・全1巻・一迅社(pixiv)
★ ★ ★ ★
インターネットがまだ普及していない頃から同人活動をしている作者が、ネットのない時代はどうやって同人活動をしていたのか、などを振り返る話。
ネット黎明期の話など、懐かしい内容が満載で、確かにあの頃はこうだったなと、ものすごく内容に共感できる。
コミケの噂の真相を、壁サークルの当事者だった高河ゆんさんにインタビューして確認していたりもするので、その辺りも興味深く読める。
「双子の帝國」
鬼頭莫宏・既刊3巻(立ち消え)・講談社(バンチ)
★ ★
滅びた民族の生き残りである少年は、触れる者を死に至らしめる呪いを持った少女と旅をしている。2人は少女の呪いを解くため、既に死滅したとされている魔法使いを捜していた。
話としてかなり序盤で連載が立ち消えてしまったため、これから面白くなりそうなのに……という状態で放置されている感じになっている。
設定自体はそれなりに珍しくていいのだが。
「ぶっしのぶっしん鎌倉半分仏師録」
鎌谷悠希・既刊5巻(立ち消え)・スクウェア・エニックス(ガンガンONLINE)」
★ ★ ★
鎌倉時代、仏師だった少年は事故で半身を失ってしまうが、失われた部分を仏像で補うことで生き延びる。
人でありながら半分仏となった少年は、仏像を造りつつ都などで起こる異変に対応していく。
時代設定から人物設定まで、漫画のジャンルとしてこれまでにあまりなかったものを多く取り入れているところは素晴らしい。
ただ、話半ばで連載が立ち消えてしまい、話として何も解決していないのが辛い。
絵は上手いので読みやすい。
「ふつつかな悪女ではございますが~雛宮蝶鼠とりかえ伝~」
尾羊英・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★ ★
古代中国に似た王宮で、病弱だが皇帝に愛されている少女・玲林と、健康だが宮中のドブネズミと言われている少女・彗月の体と心が入替ってしまう。宮中で最も嫌われている少女の体になってしまった玲林だったが、それを嘆くこともなく、健康な体を手に入れたことを喜び、畑仕事に精を出すことにする。
とにかく主人公・玲林のポジティブシンキングが楽しい作品。
苦境を苦境と思わず、可能な限り努力し続ける姿もいい。
絵も上手いし、話はテンポよく進むので、サクサク読める。
「プラチナエンド」
小畑健・全14巻・集英社(ジャンプスクエア)
★ ★ ★
神の代替わりが近付き、13人の天使がそれぞれ1人ずつ人間の中から神候補を選んで、最後の1人になるまで争わせることになる。神候補たちはお互いに協力したり敵対したりしながら、次第に数を減らしていく。
「DEATH NOTE」(タ行参照)コンビによる作品で、神候補が持つアイテムの制約などは「DEATH NOTE」に通じるものがあるな、と感じる。
神候補同士の戦いではいろいろな駆け引きが行われるので、それを楽しむ感じ。
主人公が中盤くらいまでかなりウジウジした性格をしているので、そこは読んでいてちょっとイライラする。
話としてはきれいに終わったが、ハッピーエンドではないので、終わり方は人を選ぶ。
「ブラトデア」
速水時貞・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★
「アラクニド」(ア行参照)の続編で、前作終了直前の別主人公の視点で話が始まる。
作画は前作から変更されて「キャタピラー」「蝶撫の忍」と同じ人が行っている。
前作の主人公も登場するが、新しくゴキブリの能力を持った少女も主人公扱いで登場するので、ダブル主人公という感じ。
前作から引き続き登場するキャラも数多くいるので、前作を知っていないとわかりにくい部分もある。
「BLEACH」
久保帯人・全74巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★
幼い頃から幽霊を見ることができた少年は、偶然出会った死神の少女から力を貸し与えられ、死神代行として人に害をなす霊・虚を倒すことになる。
話は大きく分けて三部構成となっており、敵対勢力と戦うバトル要素が強い。
長期連載化したことで非常に登場人物が多いが、きちんと個性がついていて全て描き分けられているのは素晴らしい。セリフや戦い方もスタイリッシュで引き込まれる。
ただ、思わせぶりなセリフもまた多く、伏線を張るだけ張って回収されていなかったり、謎解きがなされないままの設定も多かった。
雰囲気で読む感じ。
「ベルゼブブ嬢のお気に召すまま。」
matoba・全12巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★ ★
魔界の行政機関である万魔殿の頂点に君臨する美少女悪魔・ベルゼブブ。仕事は有能だが天然気質のあるベルゼブブの近侍として1人の青年が配置されることになる。
設定は魔界なのだが、生活スタイルは人間界の役所とさして変わらないので、キャラの名前だけ悪魔から引用していると考えた方がいい。人間界や天界との仲も良好で、争いの雰囲気は一切ない。
個性的なキャラたちが暮らす日常を楽しむ癒し系の作品。
最後はキッチリハッピーエンドで終わった。
「ぼくのお父さん」
矢部太郎・全1巻・新潮社(小説新潮)
★ ★ ★
作者の実父である絵本作家・やべみつのりと作者の幼少期の思い出を描いた作品。
「大家さんと僕」(ア行参照)とは違い、フルカラーで描かれている。
一通り読んでみると、かなりエキセントリックな父親だったというのがわかる。
「大家さんと僕」ほど心に響く言葉などがないのはちょっと残念だったが、父親のキャラは読んでいると心が温かくなる感じはある。
大暮維人・講談社(マガジン)
★ ★ ★ ★
同名タイトルの小説を漫画化した作品。
吸血鬼の眷属として不老不死になってしまった少年と、様々な怪異に取り憑かれた少女たちの物語。
登場する怪異がどれも個性的で、じっくり読まないと原理がよくわからない部分はあるが、絵がとにかくきれいなので、読む価値は十分にある。
丁寧に原作を追って行ってくれているので、話の時系列はわかりやすい。
「BURN THE WITCH」
久保帯人・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
ロンドンの裏側に広がるリバース・ロンドンでドラゴンと戦う魔法使いたちの話。
世界観として「BLEACH」(ハ行参照)と共有している部分があるものの、そこまで近しいものではないので、別作品としてちゃんと読める。
キャラの個性が強く、ノリもいいのでサクサク読めるのがいい。
「はじめてのひと」
谷川史子・集英社(ココハナ)
★ ★ ★
初めて好きになった人だけでなく、初めて憎んだり、執着したり、愛されたり、と大人になってから体験する「はじめて」が描かれたオムニバスストーリー。
対象年齢は割と高めで、そのせいかハッピーエンドは少なめ。
大人の女性の日常が描かれていて、いい意味で生活感がある。
「はっぴいヱンド。」
有田イマリ・全5巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★
田舎に引っ越してきた少女は、少しずつ地域に馴染んで楽しく暮らしていた。
しかし、ある日毎日書くように言われていた学級日誌を書き忘れてしまい、罰ゲームとして殺されてしまう。けれど、気が付けば転校初日に時間が巻き戻っていた。
タイムリープをしながら少しずつ真相に近付いていくタイプの話なのだが、どういう仕組みでタイムリープが起こっているのか、タイムリープを起こしているのは誰なのか、という謎解きが終わったところで連載終了してしまった。
ループを抜け出すところまでやってくれればもっと評価は高かったのだが……
「ハッピーシュガーライフ」
鍵空とみやき・全10巻・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★ ★ ★
幼い頃に両親を亡くし、叔母による歪んだ愛情の下で育てられた少女・さとうは愛を知らなかった。
気の向くままに男遊びをしていたさとうだったが、あるとき街で出会った少女・しおを拾い、愛を知る。2人はささやかに暮らしていたが、しおを探す少年が現れて2人の暮らしに変化が表れる。
ほとんどの登場人物がある種の異常者、ということで、いい意味でどす黒い話が楽しめる。
特に登場人物の1人・太陽はいい変態になっている。
話の進むペースが少し遅いというのはあるが、謎解きをすべて終えた上で、最後はきれいに完結している。
「ハラサキ」
櫻シノ・全2巻・スクウェア・エニックス(マンガUP!)
★ ★ ★ ★
幼い頃の記憶がほとんどない女性は、結婚を機に故郷の村を訪れることにする。
しかし、そこに向かう電車の中で気を失ってしまい、気が付くと別次元の村に辿り着いていた。
最初は主人公に感情移入してしまうのだが、中盤以降いい意味で共感できない展開になってくると面白くなってくる。
ラストシーンは必見。
一気読みがおすすめ。
「春の呪い」
小西明日翔・全2巻・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★ ★ ★
妹の春が19歳にして癌で亡くなってしまう。春には婚約者がおり、春が死んだことで今度は姉が新たな婚約者として指名されるが、姉はそれを承諾する条件として春と巡った場所を案内してほしい、と提案する。
姉は妹のことが大好きだったけど、妹は姉よりも婚約者を見るようになっていて、その婚約者は妹よりも姉のことが好きだった、という三角関係が話に大きく絡んでくる。
婚約者に惹かれつつも妹のことを想って苦悩する姉の姿がいい。
人の心を抉ってくるような展開も多く、引き付けられる。
完全なハッピーエンドという終わり方ではなかったが、それなりにキリよく終わっている。
「ヒノワが征く!」
sterelka・スクウェア・エニックス(ビッグガンガン)
★ ★ ★ ★
「アカメが斬る!」(ア行参照)の続編だが、アカメ自身は出てくるものの舞台は別の大陸に移っており、あくまで脇役という形になっている。
新たに主人公となったヒノワが大陸を統一する話になっていくと思われる。
序盤は小国が大国に挑む話になっているが、話として面白くなってくるのはその決着がついてから。巻数としては6巻以降くらい。
メインキャラと思っていたキャラがサクサク死んでいくのは「アカメが斬る!」と同様で、誰が死んでもおかしくないので話に緊迫感がある。
「100日後に死ぬワニ」
きくちゆうき・全1巻・小学館(Twitter)
★ ★ ★
Twitterで公開されていた連載漫画を1冊の本としてまとめたもの。
読者には100日後に死ぬと予告されているワニが過ごす日常が淡々と描かれ、死ぬとわかっているからこその哀愁が漂うのがいい。
ワニが死んだ後の後日談が描き下されているが、そこまで大きい内容ではなかった。
なお、コミックスのサイズが変形判のため、本棚にしまうとき困る。
「百姫夜会」
いふじシンセン・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★
自分の保身しか考えないスクールカーストの最底辺一歩手前の少女が、カースト上位の子に命令されて訪れた心霊スポットで自殺した少女の幽霊に取り憑かれてしまう。しかし、2人は妙に馴染んでしまい、共に暮らして行くことになる。
主人公の性格がちょっと変わった感じでわりといい。
まだ序盤なので能力バトルに向かうのか退魔師ものに進むのかがわからないが、キャラには個性があるので面白くなりそうな感じはする。
「貧乏令嬢の勘違い聖女伝~お金のために努力してたら、王族ハーレムが出来ていました!?~」
遊行寺たま・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★ ★
貧乏貴族に生まれ育った少女は、生活苦から冒険者として旅に出るが、実力不足で死亡してしまう。
しかし、目を覚ますと時間が巻き戻っており、もう1度人生をやり直すことになる。
時間が巻き戻る前の失敗を教訓として、新しい人生を謳歌していく話。時間が巻き戻るのは1回だけで、転生とはまたちょっと違うところが上手いと思う。
タイトルにある王族たちはポンポン出てくるわけではないので、話の進み方に都合が良すぎると感じる部分がないのもよい。
絵は上手いので読みやすい。
「FINAL FANTASY LOST STRANGER」
亀屋樹・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★ ★
スクウェア・エニックスの社員である兄妹が交通事故で死亡してしまうが、ファイナルファンタジーと非常に近しい世界に転生する。そこで妹が死んでしまうが、FFの世界にあるはずの蘇生呪文・レイズはおとぎ話に出てくるものとして実在していなかった。それでも妹を生き返らせるため、レイズを求めて兄は旅に出る。
一見するとイロモノ異世界転生なのだが、読んでみるとなかなかどうして、シナリオがしっかりしている。
FFの知識が随所に登場する作品なので、FFを一通りプレイした人の方が楽しめる。
絵は戦闘シーンに迫力があり、読みやすい。
「Fate Grand/Order-turas realta-」
カワグチタケシ・講談社(マガポケ)
★ ★ ★
スマホゲームのFGОで序・1・3・5・7・8章が描かれる予定のコミカライズ作品。
シナリオに定評があるスマホゲームが原作なので、シナリオに関して文句はないのだが、いつまでたっても絵が上達しないので読むのが結構きつい。
序章に関して対になっている下記作品と違う解釈をしている部分もあり、全体的に微妙。
「Fate Grand/Order-mortalis:stella」
白峰・一迅社(ゼロサム)」
★ ★ ★ ★
スマホゲームのFGОで序・1・2・4・6・8章が描かれる予定のコミカライズ作品。
絵に関しては上記作品に比べてこちらの方が格段に上手い。ただ、長期休載を挟んでおり、連載再開後もずっとページ数が少ないので、話の進むスピードはかなり遅い。
展開を急いでいるわけではないので、まとめて読む分にはいいのだが。
「腐女子になって四半世紀経つとこうなる~底~懐古編」
御手洗直子・全1巻・一迅社(pixiv)
★ ★ ★ ★
インターネットがまだ普及していない頃から同人活動をしている作者が、ネットのない時代はどうやって同人活動をしていたのか、などを振り返る話。
ネット黎明期の話など、懐かしい内容が満載で、確かにあの頃はこうだったなと、ものすごく内容に共感できる。
コミケの噂の真相を、壁サークルの当事者だった高河ゆんさんにインタビューして確認していたりもするので、その辺りも興味深く読める。
「双子の帝國」
鬼頭莫宏・既刊3巻(立ち消え)・講談社(バンチ)
★ ★
滅びた民族の生き残りである少年は、触れる者を死に至らしめる呪いを持った少女と旅をしている。2人は少女の呪いを解くため、既に死滅したとされている魔法使いを捜していた。
話としてかなり序盤で連載が立ち消えてしまったため、これから面白くなりそうなのに……という状態で放置されている感じになっている。
設定自体はそれなりに珍しくていいのだが。
「ぶっしのぶっしん鎌倉半分仏師録」
鎌谷悠希・既刊5巻(立ち消え)・スクウェア・エニックス(ガンガンONLINE)」
★ ★ ★
鎌倉時代、仏師だった少年は事故で半身を失ってしまうが、失われた部分を仏像で補うことで生き延びる。
人でありながら半分仏となった少年は、仏像を造りつつ都などで起こる異変に対応していく。
時代設定から人物設定まで、漫画のジャンルとしてこれまでにあまりなかったものを多く取り入れているところは素晴らしい。
ただ、話半ばで連載が立ち消えてしまい、話として何も解決していないのが辛い。
絵は上手いので読みやすい。
「ふつつかな悪女ではございますが~雛宮蝶鼠とりかえ伝~」
尾羊英・一迅社(ゼロサム)
★ ★ ★ ★
古代中国に似た王宮で、病弱だが皇帝に愛されている少女・玲林と、健康だが宮中のドブネズミと言われている少女・彗月の体と心が入替ってしまう。宮中で最も嫌われている少女の体になってしまった玲林だったが、それを嘆くこともなく、健康な体を手に入れたことを喜び、畑仕事に精を出すことにする。
とにかく主人公・玲林のポジティブシンキングが楽しい作品。
苦境を苦境と思わず、可能な限り努力し続ける姿もいい。
絵も上手いし、話はテンポよく進むので、サクサク読める。
「プラチナエンド」
小畑健・全14巻・集英社(ジャンプスクエア)
★ ★ ★
神の代替わりが近付き、13人の天使がそれぞれ1人ずつ人間の中から神候補を選んで、最後の1人になるまで争わせることになる。神候補たちはお互いに協力したり敵対したりしながら、次第に数を減らしていく。
「DEATH NOTE」(タ行参照)コンビによる作品で、神候補が持つアイテムの制約などは「DEATH NOTE」に通じるものがあるな、と感じる。
神候補同士の戦いではいろいろな駆け引きが行われるので、それを楽しむ感じ。
主人公が中盤くらいまでかなりウジウジした性格をしているので、そこは読んでいてちょっとイライラする。
話としてはきれいに終わったが、ハッピーエンドではないので、終わり方は人を選ぶ。
「ブラトデア」
速水時貞・スクウェア・エニックス(ガンガンJOKER)
★ ★ ★
「アラクニド」(ア行参照)の続編で、前作終了直前の別主人公の視点で話が始まる。
作画は前作から変更されて「キャタピラー」「蝶撫の忍」と同じ人が行っている。
前作の主人公も登場するが、新しくゴキブリの能力を持った少女も主人公扱いで登場するので、ダブル主人公という感じ。
前作から引き続き登場するキャラも数多くいるので、前作を知っていないとわかりにくい部分もある。
「BLEACH」
久保帯人・全74巻・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★
幼い頃から幽霊を見ることができた少年は、偶然出会った死神の少女から力を貸し与えられ、死神代行として人に害をなす霊・虚を倒すことになる。
話は大きく分けて三部構成となっており、敵対勢力と戦うバトル要素が強い。
長期連載化したことで非常に登場人物が多いが、きちんと個性がついていて全て描き分けられているのは素晴らしい。セリフや戦い方もスタイリッシュで引き込まれる。
ただ、思わせぶりなセリフもまた多く、伏線を張るだけ張って回収されていなかったり、謎解きがなされないままの設定も多かった。
雰囲気で読む感じ。
「ベルゼブブ嬢のお気に召すまま。」
matoba・全12巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★ ★
魔界の行政機関である万魔殿の頂点に君臨する美少女悪魔・ベルゼブブ。仕事は有能だが天然気質のあるベルゼブブの近侍として1人の青年が配置されることになる。
設定は魔界なのだが、生活スタイルは人間界の役所とさして変わらないので、キャラの名前だけ悪魔から引用していると考えた方がいい。人間界や天界との仲も良好で、争いの雰囲気は一切ない。
個性的なキャラたちが暮らす日常を楽しむ癒し系の作品。
最後はキッチリハッピーエンドで終わった。
「ぼくのお父さん」
矢部太郎・全1巻・新潮社(小説新潮)
★ ★ ★
作者の実父である絵本作家・やべみつのりと作者の幼少期の思い出を描いた作品。
「大家さんと僕」(ア行参照)とは違い、フルカラーで描かれている。
一通り読んでみると、かなりエキセントリックな父親だったというのがわかる。
「大家さんと僕」ほど心に響く言葉などがないのはちょっと残念だったが、父親のキャラは読んでいると心が温かくなる感じはある。
2022年03月10日
コミックスレビュー追加(3/5)
「堕アホリズム」
田中ひかる・全2巻・スクウェア・エニックス(ガンガンONLINE)
★ ★
「アホリズム」(ア行参照)の外伝的作品。
本編の13年前、「弩アホリズム」(下記参照)の4年後の話で、「病文字」と言われる禁断の文字を選んでしまった少女の物語。
「病文字」という設定を出すための話という感じで、本編の謎解きなどは特にない。
本編と違う人が作画しているが、絵はそれなりに似ているので、読んでいて違和感はない。
「チェンソーマン」
藤本たつき・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
両親がおらず、借金返済のためギャングの手下として最底辺の生活をしていた少年。
その中で少年は一緒に暮らしていた悪魔と共に殺されてしまうが、悪魔が少年の心臓となることで蘇生する。その時に出会った女性とともに、少年はデビルハンターとして公安で働くことになる。
様々な能力を持った悪魔が登場するが、その個性の付け方が上手い。
最後までラスボスがわかりにくかったのはよかったが、全体的に話が概念的というか抽象的なところがあるので、人を選ぶところはある。
絵は粗く見えるが、読みにくくはない。
「天賀井さんの案外ふつう」
水野英多・全4巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★ ★
かつて2匹の化け物住んでいたという伝承の残る街に、10年前に起きた殺人事件の犯人を見つけるために来た、という転校生の少女が現れる。
殺人事件と古い伝承と異世界の設定が入り乱れる話だが、意外と話の筋はしっかりしている。
殺人事件の犯人のことなど、読者が考える前に登場人物たちが勝手に特定してしまって置いてきぼりになる感じはあるが、最後はきれいにまとまっている。
「弩アホリズム」
宮条カルナ・全3巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★
「アホリズム」(ア行参照)の外伝的作品。
本編の17年前の話となっていて、たまたま修学旅行で楢鹿高校の近くに来た少年が、学校の敷地内に入ったことで外に出られなくなってしまい、やむなくそこで暮らすことになる、という話。
主人公の性格があまりよくなく、序盤ではどうにか学校の外に出ようと誰の言うことも聞かずにがむしゃらに行動した結果死人が出るなど、後味悪い展開となっている。
中盤以降は連続殺人事件を追うことになるが、あまり吸引力はない。
学校で出されるおいしい食事の秘密について描くための話だったように思う。
「怜-Toki」-
めきめき・スクウェア・エニックス(ビッグガンガン)
★ ★ ★
「咲-Saki-」(サ行参照)のスピンオフ作品で、「咲-Saki-阿知賀編」に登場する千里山女子高校の生徒で一巡先が見える能力を持つ園城寺怜が主人公の話。
話は怜が小学生時代から始まっており、一巡先が見える能力がうすぼんやりあるようなないような、という状態。麻雀というよりも小学生の女の子たちがキャッキャウフフしているのを楽しむような作風になっている。
個人的にはもっと麻雀の比重を増やしてほしい。
「ときどき漫画家、金田一蓮十郎~〆切はおとといでした。~」
team.きんだいち・全1巻・スクウェア・エニックス(マンガUP!)
★ ★
「〆切はおとといでした。」(サ行参照)の続編。
相変わらずハロプロの話が多いのだが、半分くらいがアシスタント作のギャグマンガになっていて、これが果てしなくつまらなかった。ハロプロの話ならまだエッセイとして許容できたが、エッセイですらなくなってしまったのはきつかった。
作者の出産話など、面白い部分もあるのだが……
「Dr.STONE」
Boichi・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
突如謎の光に包まれ、地球上全ての人が石化してしまう。
それから約3700年後、偶然石化解除された少年が科学知識を総動員して原始にまで戻った地球で石化の謎を追っていく。
全編に渡って科学知識がふんだんに盛り込まれていて楽しく読める。様々な機械も原理から説明してくれるので、どうして作り上げることができるのかがはっきりわかるのが素晴らしい。
話もテンポよく進んでいて、飽きることなく読める。
「賭博黙示録カイジ」
福本伸行・全13巻・講談社(ヤングマガジン)
★ ★ ★ ★
友人の借金の保証人になっていたことで多額の借金を背負わされてしまった男・カイジ。カイジは借金返済のため、非合法ギャンブルに挑むことになる。
人の心を読み、提示されるギャンブルの本質を見抜いて勝ち抜いていく主人公の姿に引き込まれる。
また、悪役の言うことに一々説得力があり、人間の本質みたいなものも見えてくる。
序盤の方がテンポよく話が進んで面白い。
「賭博破戒録カイジ」
福本伸行・全13巻・講談社(ヤングマガジン)
★ ★ ★ ★
上記作品の続編。
背負った借金が高額になったため、地下労働施設で強制労働させられることになったカイジ。借金を返済して地下労働施設から抜け出すため、カイジは仲間と協力してギャンブルに挑む。
地下労働施設での話が個人的にカイジシリーズで1番好き。
最後はきれいに終わっているので、ここで読むのを終わりにしてもいい。
「賭博堕天録カイジ」
福本伸行・全13巻・講談社(ヤングマガジン)
★ ★ ★
上記作品の続編。
前作で知り合った仲間の家で暮らしていたカイジだったが、あまりに自堕落に暮らしていたため家を追い出されてしまう。
持たされた手切れ金でカイジは地下労働施設での仲間の誘いにより、あるゲームに挑むことになる。
全編通してギャンブルは1種類しか行われないというのもあり、展開が非常に遅い。
最後のどんでん返しの辺りは面白いが、そこまでが長い。
終わり方は続編前提になっているので、その辺りは注意が必要。
「トリリオンゲーム」
池上遼一・小学館(ビッグコミック)
★ ★ ★ ★
1兆ドルあれば世界の全ての物が買える、という前提の下、大学を卒業したばかりの青年2人が会社を立ち上げて総資産1兆ドルを目指す話。
原作が稲垣理一郎さんなので、主人公が口先だけで世の中を渡っていそうで実はしっかりとした戦略を持っているところなど、いろんな部分で原作者らしさを感じる。
1巻の冒頭で青年2人が総資産1兆ドルを達成することは既に語られていて、過去を振り返る形で話は進んでいく。なので、割と安心して読んでいられる。
作画がかなり高齢の方なので、絵柄が半世紀くらい前の劇画調で全体的に表情が硬く見えるのが残念。
「逃げ上手の若君」
松井優征・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
足利高氏の裏切りによって鎌倉幕府は滅ぼされ、北条氏は関東での支配権を失ってしまう。北条氏の最後の当主である時行は諏訪地方の神社の力を借りて再起を目指す。
北条時行の生涯を描いた作品で、史実をベースにした話になっている。
時行が最終的にどうなってしまうのかがわかっていても読みたくなる力があり、主人公を取り巻くキャラも個性的でよい。
当時の武士とはどんな感じだったのか、というのもわかるので、解説を読むのも楽しい。
「ねねね」
萩原ダイスケ・全1巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★ ★
16歳の少女が常に狐の面で顔を隠している20歳以上年上の男性に嫁ぐ。
少女は少しでも夫との距離を詰めようと努力する。
大正×年差婚物語だが、常に顔を隠しているという設定と作画上そこまで年上に見えないのはちょっと残念。
2人の純愛を楽しむ話で、もっと続いてもよかったのだが、1巻で終わってしまった。
田中ひかる・全2巻・スクウェア・エニックス(ガンガンONLINE)
★ ★
「アホリズム」(ア行参照)の外伝的作品。
本編の13年前、「弩アホリズム」(下記参照)の4年後の話で、「病文字」と言われる禁断の文字を選んでしまった少女の物語。
「病文字」という設定を出すための話という感じで、本編の謎解きなどは特にない。
本編と違う人が作画しているが、絵はそれなりに似ているので、読んでいて違和感はない。
「チェンソーマン」
藤本たつき・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
両親がおらず、借金返済のためギャングの手下として最底辺の生活をしていた少年。
その中で少年は一緒に暮らしていた悪魔と共に殺されてしまうが、悪魔が少年の心臓となることで蘇生する。その時に出会った女性とともに、少年はデビルハンターとして公安で働くことになる。
様々な能力を持った悪魔が登場するが、その個性の付け方が上手い。
最後までラスボスがわかりにくかったのはよかったが、全体的に話が概念的というか抽象的なところがあるので、人を選ぶところはある。
絵は粗く見えるが、読みにくくはない。
「天賀井さんの案外ふつう」
水野英多・全4巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★ ★
かつて2匹の化け物住んでいたという伝承の残る街に、10年前に起きた殺人事件の犯人を見つけるために来た、という転校生の少女が現れる。
殺人事件と古い伝承と異世界の設定が入り乱れる話だが、意外と話の筋はしっかりしている。
殺人事件の犯人のことなど、読者が考える前に登場人物たちが勝手に特定してしまって置いてきぼりになる感じはあるが、最後はきれいにまとまっている。
「弩アホリズム」
宮条カルナ・全3巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★
「アホリズム」(ア行参照)の外伝的作品。
本編の17年前の話となっていて、たまたま修学旅行で楢鹿高校の近くに来た少年が、学校の敷地内に入ったことで外に出られなくなってしまい、やむなくそこで暮らすことになる、という話。
主人公の性格があまりよくなく、序盤ではどうにか学校の外に出ようと誰の言うことも聞かずにがむしゃらに行動した結果死人が出るなど、後味悪い展開となっている。
中盤以降は連続殺人事件を追うことになるが、あまり吸引力はない。
学校で出されるおいしい食事の秘密について描くための話だったように思う。
「怜-Toki」-
めきめき・スクウェア・エニックス(ビッグガンガン)
★ ★ ★
「咲-Saki-」(サ行参照)のスピンオフ作品で、「咲-Saki-阿知賀編」に登場する千里山女子高校の生徒で一巡先が見える能力を持つ園城寺怜が主人公の話。
話は怜が小学生時代から始まっており、一巡先が見える能力がうすぼんやりあるようなないような、という状態。麻雀というよりも小学生の女の子たちがキャッキャウフフしているのを楽しむような作風になっている。
個人的にはもっと麻雀の比重を増やしてほしい。
「ときどき漫画家、金田一蓮十郎~〆切はおとといでした。~」
team.きんだいち・全1巻・スクウェア・エニックス(マンガUP!)
★ ★
「〆切はおとといでした。」(サ行参照)の続編。
相変わらずハロプロの話が多いのだが、半分くらいがアシスタント作のギャグマンガになっていて、これが果てしなくつまらなかった。ハロプロの話ならまだエッセイとして許容できたが、エッセイですらなくなってしまったのはきつかった。
作者の出産話など、面白い部分もあるのだが……
「Dr.STONE」
Boichi・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
突如謎の光に包まれ、地球上全ての人が石化してしまう。
それから約3700年後、偶然石化解除された少年が科学知識を総動員して原始にまで戻った地球で石化の謎を追っていく。
全編に渡って科学知識がふんだんに盛り込まれていて楽しく読める。様々な機械も原理から説明してくれるので、どうして作り上げることができるのかがはっきりわかるのが素晴らしい。
話もテンポよく進んでいて、飽きることなく読める。
「賭博黙示録カイジ」
福本伸行・全13巻・講談社(ヤングマガジン)
★ ★ ★ ★
友人の借金の保証人になっていたことで多額の借金を背負わされてしまった男・カイジ。カイジは借金返済のため、非合法ギャンブルに挑むことになる。
人の心を読み、提示されるギャンブルの本質を見抜いて勝ち抜いていく主人公の姿に引き込まれる。
また、悪役の言うことに一々説得力があり、人間の本質みたいなものも見えてくる。
序盤の方がテンポよく話が進んで面白い。
「賭博破戒録カイジ」
福本伸行・全13巻・講談社(ヤングマガジン)
★ ★ ★ ★
上記作品の続編。
背負った借金が高額になったため、地下労働施設で強制労働させられることになったカイジ。借金を返済して地下労働施設から抜け出すため、カイジは仲間と協力してギャンブルに挑む。
地下労働施設での話が個人的にカイジシリーズで1番好き。
最後はきれいに終わっているので、ここで読むのを終わりにしてもいい。
「賭博堕天録カイジ」
福本伸行・全13巻・講談社(ヤングマガジン)
★ ★ ★
上記作品の続編。
前作で知り合った仲間の家で暮らしていたカイジだったが、あまりに自堕落に暮らしていたため家を追い出されてしまう。
持たされた手切れ金でカイジは地下労働施設での仲間の誘いにより、あるゲームに挑むことになる。
全編通してギャンブルは1種類しか行われないというのもあり、展開が非常に遅い。
最後のどんでん返しの辺りは面白いが、そこまでが長い。
終わり方は続編前提になっているので、その辺りは注意が必要。
「トリリオンゲーム」
池上遼一・小学館(ビッグコミック)
★ ★ ★ ★
1兆ドルあれば世界の全ての物が買える、という前提の下、大学を卒業したばかりの青年2人が会社を立ち上げて総資産1兆ドルを目指す話。
原作が稲垣理一郎さんなので、主人公が口先だけで世の中を渡っていそうで実はしっかりとした戦略を持っているところなど、いろんな部分で原作者らしさを感じる。
1巻の冒頭で青年2人が総資産1兆ドルを達成することは既に語られていて、過去を振り返る形で話は進んでいく。なので、割と安心して読んでいられる。
作画がかなり高齢の方なので、絵柄が半世紀くらい前の劇画調で全体的に表情が硬く見えるのが残念。
「逃げ上手の若君」
松井優征・集英社(ジャンプ)
★ ★ ★ ★
足利高氏の裏切りによって鎌倉幕府は滅ぼされ、北条氏は関東での支配権を失ってしまう。北条氏の最後の当主である時行は諏訪地方の神社の力を借りて再起を目指す。
北条時行の生涯を描いた作品で、史実をベースにした話になっている。
時行が最終的にどうなってしまうのかがわかっていても読みたくなる力があり、主人公を取り巻くキャラも個性的でよい。
当時の武士とはどんな感じだったのか、というのもわかるので、解説を読むのも楽しい。
「ねねね」
萩原ダイスケ・全1巻・スクウェア・エニックス(ガンガン)
★ ★ ★ ★
16歳の少女が常に狐の面で顔を隠している20歳以上年上の男性に嫁ぐ。
少女は少しでも夫との距離を詰めようと努力する。
大正×年差婚物語だが、常に顔を隠しているという設定と作画上そこまで年上に見えないのはちょっと残念。
2人の純愛を楽しむ話で、もっと続いてもよかったのだが、1巻で終わってしまった。

