娘がSwitchを占領する期間がまだ1週間くらいあるという状態で、それなりに短いプレイ時間でクリアできるPS4のソフトはないものか、と探していたとき、たまたまこのゲームの冊子を家電量販店で見かけて、定価3000円ならサクッと10時間くらいでクリアできるゲームだろう、と思って買ってみました。
それでふたを開けてみたら……選択肢が1つも存在せず、クリアまで5時間もかからなかった、というゲームですらないただのビジュアルノベルを掴まされていた、ということが判明しました。
一応フォローしておくと、ストーリーもグラフィックも声も決して悪くはありませんでした。
江戸川乱歩賞を受賞したことがある作家さんがシナリオを手掛けているので、話にはちゃんと筋が通っていましたし、ビジュアルノベルでしか表現できない方法での仕掛けがありましたし。
主人公とヒロインの声は松本梨香さんとファイルーズあいさんで非常に上手かったですし、男性声優さんの声がキャラの立ち絵と合ってないとは思ったものの、下手だと感じた人はいなかったです。
でも、1つの事件は解決したけれども作品としての大きな話は全く何も解決していない、という部分にすら到達していない、大きな話のプロローグ部分しか語られていない、というとんでもない中途半端さがありました。
例えるなら、「大逆転裁判」、もしくは、割と最近プレイした「東京サイコデミック」の第1話のみ収録されているような状態でした。
主人公の仇の巨大組織が主人公の前にまた現れたことがわかった、というところで終わっていました。
「東京サイコデミック」もいい加減話が短いし大きな話も何も解決していないと思いましたが、その比ではなかったです。
スタッフロールが流れ始めたとき、ちょっと長いプロローグが終わって、いまオープニングが流れ始めたのかな、と思っていたらエンディングでした、という。
途中の展開を結構端折ってるかな、という描写がそれなりにあったので、これは最初の事件でプロローグ的な扱いだから展開を急いでいるのかなぁ、くらいに思っていたのに。
本当にそういうレベルの短さで、これで3000円は金ドブでしかなかったかも、と思ってしまいました。
続編未定の推理漫画の1巻だけ渡されて楽しめますかって言われたら、ちょっと無理かな、と思うわけで。
綺麗に完結するところに持って行くには、同じボリュームであと4~5本は必要なのではないかな、と思います。
でもまぁ、そのことに冊子を手にした時点で気付くべきだったというのも自戒としておこうとも思いました。
冊子にはキャラ紹介とかストーリーの導入部は書いてあるのですが、ゲームシステムについては何も書いていなくて、もし選択肢でストーリー分岐するなら必ずそういうのは書いてあるはずで。
では、ここからネタバレありの感想です。
この作品の1番の肝は、キャラ毎にセリフが色分けされていて、地の文が白だということ。
この地の文は第三者視点ではなく、主人公視点ではあるのですが、実は主人公・すばるとヒロイン・穂華は5歳のときに誘拐されたことをきっかけに入れ替わっていて、地の文は作中での穂華視点での描写になっているということで、これはビジュアルノベルという素材を上手く使っているな、と感じました。
これでもし選択肢によるストーリー分岐があって、バッドエンドの文章の書き方から、プレイヤーに「もしかしたら主人公とヒロインって入れ替わってるの?」と思わせてくれるような演出があったらなぁ、と思いました。
ベースになっている脚本の出来もそれなりにいいのだから、これをもっとゲームとして成立するようにしたら評価も変わってきたかな、と思わずにはいられませんでした。
すばるの声優は松本梨香さんなのですが、松本梨香さんと言えば少年みたいなイメージがあるので、そこも上手くプレイヤーを騙せる要素になっていたわけで、本当に惜しいことしてしまったな、と。
時代設定をあえて昭和とかにすることで、防犯カメラとかのない世界観で推理物をやったりする作品があるのに、この作品は現代の設定で成立するミステリーをちゃんと描いていましたし、あえて怪しさ満載の描き方をしていたりして、シナリオは誉めるべきところが多いだけに、もったいないなぁ、と。
とりあえず、いずれ割引されて1000円くらいになって、ちょっとミステリーに触れてみたい、という人は買ってみてもいいのかな、とは思いました。
消化不良になりますが、1つの事件は解決しますし、何度も言いますがシナリオ自体は悪くないので。
また、主人公の仲間として万葉と八代という女の子が出てくるのですが、どうもこの2人はカップルとして付き合っているということのようで、また百合を引き当てたな……と個人的には思いました。
どうも、私好みの絵と百合展開って親和性が高いみたいです。
絵が好みでゲームを買ってみたら百合展開ありました、というパターンが多いです。
2025年11月02日
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