あるときたまたまネットで「UNTIL DAWN」という映画が面白いという記事を見かけて、この映画の原作はゲームだというのを知り、面白そうだな、と思ってプレイしてみることにしました。
とある真冬の山荘で8人の男女が殺人鬼と戦う話で、8人の生死によって256通りのエンディングがある、というのも私好みだった、というのもあり。
それでひとまずゲームを始めてみたわけですが、1年前に双子の姉妹が行方不明になった事件の後、その場にいた8人の男女が再び事件のあった山荘に集まるところから話が始まるということで、一気に10人分の顔と名前を覚えなければならなくなるのがきつかったです。
しかも、サムという名前の女性、クリスという名前の男性など、その名前性別逆じゃないの?っていう英語圏文化に馴染がない私にはちょっと混乱する要素もありました。
おおよそ4~5時間くらいすると人間関係とか把握できてくるのですが、割と初期に生死不明になるキャラについて中盤で言及があったときは、○○って誰だっけ?、みたいにもなったりして、何やかんやで登場人物を全て把握してからプレイした2周目になってようやく話の全貌がわかった感じがありました。
とりあえず、1周目は攻略サイトなど何も見ずにプレイして3人生存でクリア、2周目は全員生存、3周目は全滅ENDでトロコンして終わりにしたのですが、256通りあるというエンディングについては、生存していたら救助後の事情聴取の内容が聞ける、死亡していたら死亡時間が表示される、という差しかなかったので、256パターンあるというより生存か死亡の2パターンだったかな、と思いました。
事情聴取で個別に誰かについて言及している場合、その人物が生存しているか死亡しているか、好感度が高いか低いかで内容が変わる場合もあると思うのですが、そこまで確認する必要はないかなぁ、と思いましたし。
プレイ時間は1周目おおよそ10時間、舐め回すようにアイテム回収をした2周目も10時間、全てアイテムなどを取り切っていた3周目は5時間くらいで、トータル25時間くらいだったと思います。
トロコンも割と難易度低めで苦労はなかったのですが、難易度の割に取得率が異様に低くて(高くても25%くらい、全滅ENDなどは3.7%)、どうもこのゲームをプレイした人たちは1周しかプレイしていないのではないかな、と感じました。
ゲームを進める上で迷うことはほぼなく、基本的には探索シーンは一本道で、脇道にアイテムが落ちているという感じでした。
射撃やQTEはそれなりに出てきますが、難易度はかなり低めで、私でも意図的に失敗しない限りは失敗することはないくらいだったので、その辺りはありがたかったです。
その代わり、ストーリー上で突然驚かされるシーンが結構あって、そういうのが苦手な私としては、進めるのがちょっときつかった部分はありました。まぁ、そういうゲームをこれまで避け続けていたので、改めてプレイしてみたら昔ほど驚かなくなっている自分がいたことに気付かされた、というのはありましたが。
また、ゲームとして主人公がいるというわけではなく、8人の誰かの視点になって少しずつ行動しては操作する人物が切り替わる形になっていたのですが、おおよそ1~2人で行動することが多く、そこで別行動する必要あるのかな?、むしろ別行動する方が危険では?、みたいな場面が多々あり、ゲームとしての都合で別行動させられているような感じがして、そこはちょっと気になりました。
その他、舞台は真冬の雪山なのに、タンクトップ1枚で雪山を走り回るとか、地底湖に肩まで浸かって歩くとか、腰まで川に浸かって歩くとかがあったりして、さすがにそれはものの3分で死ぬやつでは?、という場面があって、ちょっとリアリティがないかな、と思う場面もありました。
グラフィックに関しては、もう10年くらい前のゲームということで、モーションキャプチャーを使っていてそれなりに人間ぽく見えるところもあるけど、一部の表情とか人形っぽく見える部分もあり、「HEAVY RAIN」よりはきれいだけど「BEYOND: Two Sowls」には劣るかな、という感じでした。
システムに関しては、ザックリ言えば小規模な「Detroit:Become Human」でした。
バタフライエフェクトをシステムに取り入れていて、プレイヤーのどの行動がその後のどの行動に影響を与えているのか、というのをザックリ見ることができるとか、8人の登場人物それぞれに好感度や感情パラメータが設定されていて選択肢によって上下するとか。
ただ、バタフライエフェクトの一覧は1周分しか記録として見ることができないですし、好感度が高くないと仲間がこちらの提案を了承してくれないとか、エンディングのセリフが変わるとかはあるものの、展開を大きく変えるような選択肢が感情パラメータのせいで選択できなくなるとかはなく、おまけ程度の存在に見えてしまいました。
そこからいくと、「Detroit:Become Human」は全分岐が見られる上に記録されますし、感情パラメータが分岐に大きく関わったりもしますから、こちらの方がシステムとしては上かな、と。もちろん、「Detroit:Become Human」の方が後発のゲームだからというのはあると思いますが。
なお、フラグを立て直すには、フラグを立て直した場所から続けてプレイしなければならないとか、スキップ出来ないというのは両ゲーム共通で、これはもう洋ゲーあるあるなのかな、と思ったりしました。
では、ここからネタバレありの感想です。
閉ざされた雪山の山荘で事件が……となったら、まず間違いなく登場人物の中に犯人がいるだろう、というのは最初から考えていて、山荘に集まった理由というのが、1年前に行方不明になった双子の姉妹の兄・ジョッシュが弔いのために仲間を集めたってことだったので、これはジョッシュが犯人だろうな、と思っていました。
ただ、ゲーム内でときどき第三者の存在がちらついていたので、多分ジョッシュの共犯者がいるのだろうな、と考えていました。
そうしたら、ジョッシュはジョッシュで復讐の舞台を整えていて、それとは別に人外の化け物・ウェンディゴがいて、そのウェンディゴを狩ろうとしている謎の男もいて、という、それぞれが別々に行動していた状態だったと判明して、さすがにそこまで考えてなかったな、となりました。
そこは意外でよかったです。
それで、1年前に行方不明になった双子の片割れ・ハンナは、即死だった双子のベスを一旦埋葬するものの、飢えに耐え切れず掘り起こして食べてしまったためにウェンディゴになってしまうわけですが、日本語字幕版だとこの辺りの表現を割とぼかして言っていて、直接的に言ってはいけない何かがあるのかな、と思ってしまいました。
1952年にあったという炭鉱の落盤事故のせいでウェンディゴが増えてしまったことについても、療養所の中で共食いが発生したというのを回りくどい感じで説明していましたし、そもそも残酷シーンは画面が暗転してセリフしか聞こえないとかもあったりして、規制があるのかな、と。
そんなこんなで全員生存ENDと全滅ENDを見たわけですが、基本的に全滅ENDは見る意味がなかったです。各キャラの死亡時間が表示されただけで、全滅用の特殊エンディングとかなかったので、本当にトロフィーのためだけ、という感じでした。
全員生存ENDでは、救助された7人が個別に事情聴取を受けていたのですが、生き延びたとて性格的にクズばっかりだな、と思ってしまい、あまり後味はよくなかったです。
ジョッシュに関しては、生き残ったとしても地底でウェディンゴ化しているというのがわかる、という終わり方でしたし。
まぁ、そもそも全員のキャラのノリがアメリカの陽キャたち、という感じで、最初から肌に合わない感じではありました。
個人的な各キャラに対する感想は以下になります。
サム
8人の中、特に女子の中では1番まし。
ただ、ロッククライミングという特技持ちのためか、仲間を置いて自分だけ岩を登っていくことが何度もあり、そこは集団で行動すべきでしょう、という場面でも1人だけで岩登りしてしまうこと数回。
最終盤でマンホール内を進んでいく際、アシュリーを置き去りにして先に進んだことも。
基本的に単独行動を選びがちなクズでした。
マイク
エミリーの元カレで今はジェスと付き合っている。
1年前、ハンナが自分に好意があるのを知った上で騙してビデオ撮影した全ての元凶のクズ。現時点でもエミリーとの浮気現場を目撃されたりしている。
割と典型的な陽キャで、自分がモテることもわかっているし、自分が1番だと思っているタイプ。
ウェンディゴに連れ去られたジェスをタンクトップ1枚で雪山の中を追いかけて行く姿は、勇敢というよりも、ジェスに追いつく前にお前が死ぬよ?、としか思えなかったです。
ジェス
マイクの今カノ。
マイクに強めのイタズラを仕掛けたり、マイクに誘われても直前でいろいろ言い訳して逃げたり、嫌なことをマイクに押し付けるクズ。
割と序盤で生死不明になり、生存していても最終盤にチラッと出てくるだけなので、中盤ですっかり存在を忘れてしまい、1周目でマイクとジョッシュがジェスの生死について言い争う場面の意味が分からなかったこともありました。
エミリー
マイクの元カノ。今はマットと付き合っている。
マットを下僕扱いしつつ、マイクに未練がある様子が見える。
電波塔でマット生存ルートをとった上で好感度が低いと、エンディングでマットが自分を助けなかったことを責める最高のクズ。
大学でクラストップの才女という設定があるものの、エミリー自身がそれを鼻にかけているという部分以外で活かされる場面がなく、残念。
マット
エミリーの今カレ。
エミリーに下僕扱いされても基本的に受け入れている。ただ、電波塔で死にそうになっているエミリーに対して初めて自分の扱いが悪いとエミリーを責めるも、生死を分ける場面で言うのは卑怯ではないかな、と思ってしまう。
生存ルートを取るにはエミリーを見捨てないといけなくなるので、その辺りはクズ。
ジョッシュ
山荘に7人を集めて復讐を仕掛けた。
復讐が成功した際には、映像をネットに上げてバスらせて収益を得ようとしていたクズ。
ただ、ハンナとベスを失ったことで精神に異常をきたしているため、最終的に生存してもウェディンゴ化してしまうので、唯一救いのない人物でもありました。
アシュリー
クリスが好き。……なのだが、作中ではクリスを責めるような場面が多め。
クリスが自分を撃つ選択をした場合、クリスをウェディンゴのエサにしてしまうクズ。
クリス
ジョッシュの親友で、アシュリーが好き。
度々命の選択をさせられ、ジョッシュよりもアシュリーを選ぶとジョッシュに罵られ、自分の命を守ろうとアシュリーを撃つと後々アシュリーに見捨てられる。このキャラだけはかわいそう。
最終的には、全ての手がかりを集めると一通りの謎解きがあって、謎が謎のまま終わるというのはなかったですし、それなりに楽しかったかな、とは思えました。
ただ、人に勧められるかと言ったらそうでもなく、興味があったら1周くらいプレイしてみるのがいいのではないかな、と感じました。
……そんな感じで、1周しかプレイしない人が多いのかもしれません。
2025年09月06日
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