そもそもこの話には前提が2つあります。
1つ目は、ちゃんとした大人向けのミュージカルを1回くらいは観てみたいと常々思っていた、ということ。
しまじろうとかプリキュアとか、子供向けのミュージカルっぽいコンサート的な演劇は観に行ったことがあるのですが、例えば小学生以下が入場禁止みたいなちゃんとした大人向けのミュージカルというのは経験がなく、一生に1回くらいは観てみてもいいのではないかな、とずっと心の奥底では考えていました。
ただ、個人的に考えるミュージカルの最高峰、劇団四季・宝塚、もしくは「レ・ミゼラブル」などの超有名作品は初めての観劇としてはちょっと敷居が高そう、家からさほど遠くない場所で、会場として1000人を超えないレベルくらい、内容的には楽しそうなもの、2.5次元はちょっと毛色が違いそうなので避けた上で、そんな感じのミュージカルがいいなぁ、と漠然と考えていました。
そして、前提の2つ目は、娘が学校で使うから洋書が何か欲しい、と言い出したこと。
洋書はおろか、英語の文章ですら基本的に学生時代の教科書以外で読んだことがない私には、どんな洋書を選んだらいいのか、さっぱり見当がつきませんでした。
ハリーポッターシリーズは固有名詞がどうにかなれば中学英語でもそれなりに読める、という話は聞いたことがあるものの、さすがに話として長すぎるので、もっと短くて中学生でもそれなりに読める洋書には何があるのか……とりあえず、大きな書店に行くことにしました。
そうして行ってみた書店の売れ筋コーナーに置いてあったのが「がまくんとかえるくん」シリーズでした。
英検4~5級レベルで読めると書いてあり、パラパラとめくってみたら意外と読めるというのもあって、ひとまず買って帰りました。
たまに辞書を引かないとわからない単語が出てくるものの、割とサクサク読み進められて、一通り読んでみると愛すべきおバカ(誉め言葉)のがまくんと、ものすごく優しくて人のいいかえるくんの世界観に魅了されていました。
日本語訳ではなく原書で読むと英語のニュアンスがかなりいい感じに伝わってきて、あぁ原書で読む意味ってこういうところにあるんだな、と感じました。
そんな体験があった直後くらいに、たまたまテレビCMで「がまくんとかえるくん」のミュージカルをやるというのを見て、これだ!、となりました。
会場は900人規模、場所も割と近い、未就学児入場不可、ということで諸々希望条件を満たしていたので、これはもう行けってことなのかな、と判断して、サクッとコンビニでチケットを取りました。
迎えた当日。
主演の2人がふぉ~ゆ~のメンバー2人だからなのかどうなのか、観客は98%が女性でした。
席はおおよそ満席で、チケットがすごく取りやすかったり、当日券の販売もあったりしましたが、埋まるものなのだなぁ、と感じました。
開演前に観賞中の注意事項をがまくんとかえるくんが放送で説明してくれる辺り、舞台演劇っぽいなぁ、と思ったりも。
そして、開演。
座席位置は1階席の真ん中辺りだったのですが、思っていた以上に観客席と舞台が近く感じられて、出演者が大きく見えるなぁ、と感じました。
舞台装置も話に合わせて自然に変化させるところとか、舞台後方で生演奏しているのが見えるところとか、子供向け着ぐるみミュージカルとは一線を画すものがあって、いろいろ感心しました。
また、ミュージカルなので歌が始まると自然と客席が手拍子を打ち始めるので、舞台と観客の一体感も楽しかったです。
マイクを通しているとはいえ、声がしっかり通っているところとか、ダンスのキレがいいところとか、ちゃんとしたミュージカルを観た、としっかり感じられました。
ストーリーはというと、原作の「がまくんとかえるくん」はほぼつながりのないショートストーリー集なのですが、それを1本の連続した話に組み直していて、いろいろ上手いなぁ、と感心しました。
それぞれの話も原作とはちょっと変えているところがあったのですが、原作の方がよかった、みたいなのはなかったです。
例えば、「サプライズ」というがまくんとかえるくんがお互いの家の玄関の落ち葉をこっそり掃除してあげる話があるのですが、原作だとお互いの家に行くときも帰りも2人は道中で出会わないのですが、舞台だとバッタリ出会ってしまって、行きの道ではこれから何をしようとしているのか、帰りの道では今まで何をしてきたのか、お互いものすごく焦って誤魔化していて、いい感じの微笑ましさになっていました。
主演の2人については、ちゃんと原作のがまくんとかえるくんに見えました。
愛されるおバカさんでちょっと面倒くさい性格のがまくん、ものすごくいい子でがまくん思いのかえるくん、それぞれがそれぞれによかったです。
2人が同じグループで活動しているからというのもあるかもしれませんが、すごく仲が良さそうで息もピッタリでした。
そんな感じでそこそこにミュージカルを堪能したわけですが……もう1回行くっていうのはないかなぁ、と思ってしまいました。
1番引っかかっているのは料金についてで、ミュージカルの相場なのだから仕方ないというのはわかるのですが、1回12000円はやっぱり高いなぁ、と。
映画を観るよりも3倍くらいは楽しめたのですが、それなら料金的に5~6000円くらいかな、と。
S席ではなくA席だったら6000円なので相応なのではないかとも思うのですが、A席だったら映画の2倍くらいの楽しさになるかもしれないな、と思うと、やっぱり割高かな、と。
趣味の家庭用ゲームは5000円出せば20時間くらいは楽しめますし、スマホゲームは無課金でやっている、という費用対効果を考えてしまう貧乏性なので、ミュージカル観賞を趣味にするっていうのは、私の性に合わないのだというのがわかりました。
でも、ちゃんとミュージカルを鑑賞してきた、というのはいい人生経験になりました。
2025年08月09日
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