2025年02月07日

劇場版「遺書、公開。」・観てきました

原作が好きで、映画化が発表されたときに原作者の陽さんが割と好意的なコメントを出していたので、これはファンなら観に行くべきだな、と思って観に行くことにしました。
また、高校が舞台の作品である種デスゲーム的なシチュエーションの作品の場合、若い俳優さんが多い分、たまにとんでもない才能の人が出てきたりすることがあるので、個人的には青田買い的な意味合いもありました。
古くは「バトルロワイアル」の柴咲コウさんとか、「人狼ゲーム ビーストサイド」の土屋太鳳さんとか、ドラマ版ですが「賭ケグルイ」の矢本悠馬さんとか、その作品を見るまで名前を知らなかったけど、今後出てくるだろうなぁ、みたいな。

それで観に行くことにしたわけですが、実際に予約を取る前まで、公開館数はせいぜい100館くらいだろうから近くの映画館で上映あるのかな、くらいに考えていたのが、ふたを開けたら344館というのを見て結構ビックリしました。
「アンダーニンジャ」の山崎賢人さんみたいな超有名俳優さんが出ているわけでもなく、原作の知名度もそこまであるわけでもないのに344館とは思い切ったな、と感じました。

それで実際映画館に行ってみて、平日の午前中というまず人が集まらない時間帯ではあったのですが、30人くらいは入っていて、この映画館にしては入っている方だな、という印象でした。
男女比は7:3くらいで男性多め、年代は若めで私が最年長なのではないかな、くらいの感じでした。

まずネタバレなしの感想になりますが、1番凄いと思ったのは脚本でした。
鈴木おさむさんが引退直前に手掛けたとのことですが、原作9巻分をギュッとまとめて破綻なく仕上げていて、よくここまできれいに出来たものだな、と感心しました。
クラスの人数は担任含めて24人に減らされていたのですが、映画を観る前までは遺書を公開するのはせいぜい10人くらいで他はダイジェストにするんじゃないかな、と思っていたのが、全員キッチリ公開していて、それぞれ見せ場がありつつダイジェストにならずやり切っていて、こんなことが出来るんだ、と。
エピソードは原作通りではなくいくつか前後していましたが、それもそれでいい流れになっていて、エピソードのピックアップの仕方とかグループ分けが上手いなぁ、と思いました。

それで俳優さんたちの演技なのですが、全体的に演技が大きいな、と感じる部分が多かったです。
爪痕を残そうとかそういうのではなく、そういう演技指導だったと思いますし、それによって相対的に大人しい系キャラの存在が際立つというのはありましたが、序盤はちょっと演技がうるさいかなぁ、と感じました。

その中で演技が上手かったな、と感じた俳優さんたちは以下の通りの感じでした。
敬称略で書きます。

吉野北人(池永)……主演なので普通に上手かったです。
志田彩良(廿日市)…主演相当なので普通に上手かったです。
宮世琉弥(千蔭)……作中で1番上手いと感じました。抑えた演技と激しい部分の落差がよかったです。
堀未央奈(姫山)……原作再現という意味合いでは1番だったと感じました。まんま姫山だな、と。
楽駆(山根)…………屋上でタバコを吸うシーンで、煙がちゃんと姫山にかからないようにしているところとか細かくていいな、と感じました。
兼光ほのか(谷地)…演技が大きい人たちの中で、ある種限界突破していて、ここまでやってくれるなら文句はないレベルで突き抜けていてよかったです。

中でも宮世琉弥さんは他の作品でもここ最近結構見かけるので、多分これからも頻繁に見るようになる気がします。

では、ここからネタバレありの感想です。

原作はあくまで月刊連載なので、結末は予め決まっていたとしても伏線を入れ切れていない部分も確かにあったのですが、その辺り映画ではキッチリ補足されていました。

1番は池永の電車に関するエピソードで、序盤から周都線の表示が都度都度出てきますし、絹掛家を訪ねる場面でさりげなく電車好きをアピールしていて、上手いな、と感じました。

基本的には脚本にも演出にも全く文句はないのですが、最後の最後、廿日市が姫山を1位にしようとして動機については原作と変えていて、池永のことが好きだったから「しゅうちゃん」呼びをする姫山が気に食わなかった、という感じになっていて、ここは尺の問題もあると思うのですが、原作の方が動機としては納得がいくな、と感じました。

また、個人的に1番覚えている廿日市のセリフ「皆 序列だの遺書だので散々私に騙されておいて よく私の言うことなんて信じるよね」がなかったのが残念でした。

それでも、原作がきれいに2時間の枠に収まっていますし、初見の人でも見られる作りになっているので、興味があったら観に行ってみて損はないと思います。
posted by minerva at 10:50| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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