「殺人探偵ジャック・ザ・リッパー」が推理ゲームとしてもADVとしてもいまひとつだったので、満足感を得るために推理ゲームを続けてプレイしてみよう、と思ってプレイしてみることにしました。
正式なタイトルは「東京サイコデミック 公安調査庁特別事象科学情報分析室 特殊捜査事件簿」で、主人公は公安から謎な事件の調査を依頼される探偵なのですが、最序盤では登場人物の設定等々がほぼ語られることなく、いきなり資料渡されて、この事件調べてね、となって、よくわからないけどとりあえず指示通りやるか……みたいな感じになっていました。
それで、渡された資料を基に事件を調べることになるのですが、この捜査自体はかなり楽しかったです。
実写と絵が融合した作りになっているのですが、防犯カメラの中から該当人物を探すときは本当に実写の防犯カメラを10分程度見ることになっていますし(倍速とかスキップは出来る)、3本用意された映像で当たりは1本だけで残り2本は該当人物が写っていないというのを確認するだけの囮映像だったりとか、あぁこれ本当に捜査してるっぽくていいな、となりました。
ただ、ビデオ自体は実写だけど該当人物の写真は絵なので、実写と絵で随分人相違いませんか?、みたいなのもあって、そこは全実写でもよかったのではないかなぁ、と思う部分もありました。
他にも、音声解析とか画像解析とか、やることは結構たくさんあって、ただポチポチしていればゲームが進んでいくわけではなかったのはよかったです。
難易度的にはちょっと難しいかな、くらいでしたが、それなりにヒントも出るので、詰まることはありませんでした。最後の最後の問題だけわからなくて調べた、というのはありましたが、それ以外は適度な難易度でよかったです。
しかしながら、ゲーム自体10時間程度でクリアできてしまえるくらい短くて、Case1はチュートリアルも兼ねつつ3時間程度と結構長めの尺だったのに、他が短くて、何か物足りないなぁ……と思ってしまいました。周回要素もないですし。
定価が6000円くらいで発売日の実売価格が5000円くらいだったので、そこまで長いゲームではないだろうとは思っていましたが、それにしてもこれはちょっと短すぎるなぁ、と。
ストーリーに関しても、最終章のどんでん返しはよかったのですが、それ以外の部分が中途半端な感じで、全体的に薄い感じがしました。
詳細はネタバレで語りますが、登場人物の説明がほとんどなく、主人公たちは7人のチームで動いているのに、7人がどうやって知り合ったのかとかの背景説明もなければ、主人公がなぜ探偵をしているのかも中盤でチラッと言われるだけで終わってしまって、きっと壮大なストーリーがあるのだろうけど、その一部を切り取って見せられただけで終わってしまった感じでした。
相棒の紅葉についても、かなり重めの過去を背負っているはずなのにほぼ触れられませんし。
ADVによくあるような、クリア後にキャラ表が見られるとか画像一覧が見られるとかの機能もなく、本当に全体的に説明不足でした。
そんな感じで登場人物の背景がほとんどわからないのに、捜査中にどこそこの防犯カメラ映像が欲しいなぁ、とか、とあるリストが欲しいなぁ、みたいなことになるとハッカー役のキャラがものの数秒で該当データを引っ張ってくるというのも、ゲームだから仕方ないけどどうなのかなぁ、と思ったりしました。
キャラ背景がわからないので、ご都合主義キャラを出しただけ、に見えてしまいました。
一応フォローとして、日本のセキュリティって官公庁でもザルだよね、みたいなことは言われるのですが。
他にも、そのデータってハッキングできるようなクラウド環境に保存されてるの?、というのがあるのに、某所の防犯カメラ映像が未だテープ保存とか、世界観がよくわからない、みたいなのもありました。
ゲームとしては結構よくできているのに、ストーリー部分が甘くてちょっと微妙でした。
ちなみに、声に関しては有名な声優さんが多めで、特に問題なく聞けました。
一部モブキャラに棒読みがいましたが、そこまで気にならなかったです。
では、ここからネタバレありの感想です。とりあえず、主人公にはかつて人工的な異能力者作成の人体実験をされていた過去があります。
それで、この世界には人工的に作成されたい異能力者の成功例たちがまだ存在しているので、主人公は探偵として世の中の未解決事件や異能力者が関わったかもしれない事件を捜査しつつ、異能力者を探している、というのが大前提です。
でも、このことがわかるのが話の中盤くらいでサラッと言われるだけなので、Case1の人体発火事件を調べたとき、最後の最後で「この事件に異能力者は関わっていると思いますか?」と聞かれても、なんでそんなこと聞くの?、という感じで意味が分かりませんでした。
過去が明らかになっても、おそらく、ここに辿り着くまでにいろんなことがあったのだろうし、その部分だけで本編より長くなるんじゃないか、くらいの話があるのではないか、と思ったりはしましたが、説明不足過ぎて感情移入は出来ませんでした。
その後、異能力者が関わっていそうな事件が起きるけど、何やかんやで科学的に説明できるから関係ないよね、ということが続き、最後のCase5に入ります。
ここからがちょっと面白くて、今までの事件は科学的に証明可能だったけど、実は異能力者が関わっていたというのがわかって、こういうどんでん返し初めて見たな、と思えてなかなか楽しめました。
異能力者が関わっていると思わせておいて科学的に説明できました、みたいなのはいろいろ見てきましたが、逆はなかったなぁ、と。
Case2から4にかけては、犯人がわかっても自殺してるとか行方不明になるとか中途半端な終わり方をしていましたが、Case5でそれらを全てまとめる終わり方になっていました。
中盤までは事件の短さもあって消化不良気味でしたが、ここはキッチリまとめてくるのだな、と思えてよかったです。
しかしながら、終わり方は完全に続編を意識したものになっていて、これは壮大なストーリーの1/4くらいを見させられただけだったかなぁ、と感じました。
続編があったらプレイしてみたいとは思いますが、ストーリーを濃いめにしてもらいたいです。
2024年09月04日
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